玉木宏、高島秋帆として初回と“別人”の姿で登場 『青天を衝け』“実業家”栄一の第一歩目も

『青天を衝け』玉木宏、“別人”の姿で登場

 大河ドラマ『青天を衝け』(NHK総合)第3回「栄一、仕事はじめ」では、第1回のラストを印象的に飾った高島秋帆(玉木宏)が再登場を果たす。

 驚くのはその激変した容姿と身なりだ。秋帆は洋式砲術家。保守派の陰謀で投獄され、栄一(吉沢亮)が生まれ育った武蔵国・岡部藩の牢獄に閉じ込められていた。髪も髭も伸び放題。オランダ語の砲術書を読み上げる秋帆は、栄一にとって未知の存在であり、先見の明を持つ人物。「このままではこの国は終わる」。そう予見する秋帆に、栄一は「俺が守ってやんべぇ、この国を」と勇ましく宣言していた。

 ペリー(モーリー・ロバートソン)の来航により、秋帆は見識が幕府に求められ10年10カ月ぶりに赦免。代官と百姓の身分の違いを分かりやすく表した側近によるお馴染みの「脇へ寄れぃ!」のセリフはあの頃と同じだが、窮屈な籠から乗馬と扱いは格別に違う。その身なりはまるで別人のようだ。

 栄一と秋帆の出会いのシーンについて、玉木宏は公式サイトのインタビュー(玉木宏「前向きなパワーを感じていただけたら」)で「会話を楽しむ大人の余裕と、日本を変えるという強い意志。同時に柔らかさを合わせ持った人物を目指して、演じています。」と話しているが、その佇まいは再会の場面にも強く表れている。

 栄一のことを覚えていた秋帆。「俺が守ってやんべぇ、この国を」という栄一の言葉に、秋帆は力を貰い、ここまで生き延びてこられたのだ。

「私はこの先、残された時を全てこの日の本のために尽くし、励みたいと思っている。お前も励め。必ず励め。頼んだぞ」

 秋帆は栄一に歩み寄り、肩を叩く。短い時間ながら、やっと顔と顔を見合わせ、落ち着いて言葉を交わすことができた2人。その青天のような晴れやかな笑みと頼もしい秋帆の背中は、再び栄一の心を強く衝き動かした。

 その結果が、栄一の一人での信州への藍葉の買い付けである。子供に売る藍はないと突き放されても、栄一は藍農家一軒一軒に寄り添い、真心を込めて接した。買い付けてきた藍葉の質に、市郎右衛門(小林薫)も「よくやった」と一言。栄一の商いが初めて認められた瞬間だ。

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