『ダンまち』第5期完結が反響ーーベル・クラネル、最大で最後のクライマックスに向けた冒険へ

結果は第5期の最終回を見ての通り。ベルは「派閥大戦」に勝利し、フレイヤの恋を終わらせた。どのような窮地に置かれようとも、ベルが決して折れないことをフレイヤは感じていただろう。そんな気高くて純真なベルだからこそ惹かれたのだとしたら、最初から叶う恋ではなかったのかもしれない。そう考えると哀れだが、フレイヤが本性であり本心をさらけ出して救われるために避けられない失恋だった。
もはやフレイヤとは呼べないくらいに変わってしまっても、他の派閥のベルに執着するフレイヤを主神として崇拝し続けた【フレイヤ・ファミリア】の団員たちだけに、オッタルを筆頭に誰も派閥を離れないところはさすがというか筋金入りというか。とはいえ【ロキ・ファミリア】と並ぶオラリオの最大戦力が宙ぶらりんのままで置かれ続けるはずはない。次のクライマックスに向けて動き始めた『ダンまち』という物語の中で、改めてその強さを見せる時がくるだろう。
ベルについては第19巻で「学区」と呼ばれる学生たちが集う施設に紛れ込んで若い冒険者たちと知り合い、第20巻で世界を危機に陥れる可能性を持った凶暴な竜を相手に戦うという試練に挑む。一方で、『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか外伝 ソード・オラトリア』という外伝シリーズで、ベルが憧れるアイズを含む【ロキ・ファミリア】がとてつもない事態に巻き込まれる。
シリーズでも最大級の激動がダンジョンの深層と都市の外で同時に進み始めている状況の中、ベルを希望と仰ぐ声は高まる一方だ。そこでベルが動けば【ヘスティア・ファミリア】も動き、ベルに感謝する【フレイア・ファミリア】の残党たちも再始動することだろう。オッタルやアレンやヘディンやヘイズといった第一級冒険者たちの強さや凄さが改めて発揮される場面に期待がかかる。TVアニメ第5期でトップ級のヒロインに躍り出たヘイズの活躍にも。
アイズというヒロインをめぐってどのような謎が明かされるかも気になるところ。その果てにベルは求めた出会いを成就できるのか。タイトルに掲げられたその目標に向かって突き進むこれからの『ダンまち』は絶対に確実に面白い。






















