【漫画】人のことをすぐバカにする女性と旅行に行ける? シスターフッドクライムサスペンス『バカ女26時』

【漫画】人をすぐバカにする女性と旅行

 訳あり女ふたり、ベトナムへ逃げる――。漫画『同窓会で再会しただけの女と逃避行中(バカ女26時・第2話)』が、Xで約5000以上のいいねを集め注目されている。

 このシスターフッド×クライムサスペンス物語の原作は、遠野めざさん(@meza_toono)、作画は彩乃浦助さん(@ursk420)。女性像の描き方や旅のモチーフ、そしてAI時代の創作について話を遠野さんに聞いた。(小池直也)

続きを読むには画像をクリック

『バカ女26時』(原作:遠野めざ・作画:彩乃浦助/集英社)

――本作はXで約5300のいいねが付いています。手応えはいかがですか?

遠野めざ(以下、遠野):前に作画・彩乃浦助さんが投稿した第1話は、Xでいいねが7万ほど付いてました。ただ2回目は伸びないかもしれないという不安もあったんですよ。ですが、たくさんの方に読まれて安心しました。

――読者はどこに反応していると思いますか?

遠野:謎や女性の生きづらさだけでなく、旅ものや百合が好きな方も反応してくださっています。自分の好きな要素で読んでもらえると嬉しいですね。実際に漫画を読んでベトナムに行ったというお便りをいただいて、本当に嬉しかったです。

――作画の彩乃浦助さんとはどのようにやり取りしていますか?

遠野:基本的には、編集部を通して打ち合わせさせてもらっています。たまに作家パーティーや打ち上げがあったら、お会いするという感じですね。彩乃さんの絵柄はめっちゃカッコいい(笑)。やっぱり絵が描ける方すごいと思います。

――物語の着想についても教えてください。

遠野:特別な着想はないのですが、知人にDVを受けていた人が何人かいて……。その時の無力感がきっかけかもしれません。部活の先輩など、少し遠い関係性の人が多く「大丈夫ですか」とか声かける程度しかできなかったんです。

 でも「もし同じような状況で、その人を助けるため強硬手段に出られる人がいるとしたらどんな人だろう」と考えて書き始めました。アツコもユリも人生のなかで出会ってきた女性のいいところ、悪いところを抽出しています。

――海外逃亡のアイデアはどこから?

遠野:東南アジアに長く住んでいる友人から「軽犯罪者が逃げてくる」という話を聞くんです。アングラな話もよく聞かせてくれるため、マイルドに改変しつつ作品作りの参考にしています。

 あとベトナムは、昔から戦争でも女性が戦ってきた歴史があって、究極の男女平等に近い。それも主人公ふたりに合っているのかなと。私は女の生き方に惹かれるんですよ。

――それはなぜですか?

遠野:多分単純に接触してきた時間が長いからだと思います。幼稚園から小中高大まで、女子率が圧倒的に高い環境だったので。泥をつけて遊んでいた女の子が成長して彼氏ができたり、色々な考えを持つ変遷が面白くて。

 それに女の人に助けられてきた人生でした。女性はいい生き物ですよ。優しいし面白い。男性が悪いというわけではないですが、「この人カッコいいな」とか「こいつ、おもろいな」と感じたり、描きたくなるのは割と女性が多いんです。

――女性だから書ける女性像があるということですね。

遠野:そうですね。女性同士でいると面白いんですけど、男性が入った瞬間につまらなくなる人もいる(笑)。

――遠野さんも国外へ行きたいというようなお気持ちが?

遠野:旅が好きなんですよ。外に出てみると常識が全然違うじゃないですか。そういう発見が楽しいし、自分が海外に行っても日本では別の時間が流れていること自体も面白いと感じます。ただ、やっぱり帰ってくると日本がいいなと思いますね。犬もいますし(笑)。

――ちなみにAIが文章を書けるようになった時代を、原作者としてどのようにお考えですか?

遠野:苦戦している方もいると聞きます。ただ私はネーム(下書き)も書けるので、ありがたいことに依頼はむしろ増えています。今後AIを使った作品が増えて、玉石混交になっていくと思いますね。

 やっぱり、読者は基本的に面白い作品は読みたいんですよ。だから出版社がミシュランみたいな立ち位置になって、AIでも人でも作ったものでも「これは一定水準以上です」とお墨付きを与えたものが人気になるんじゃないかなと。結局はセンス勝負かなという気はしています。


関連記事

リアルサウンド厳選記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる