【特別対談】「ウィザードリィ」は理不尽ーー 蝸牛くも×理不尽な孫の手が語る『ブレバス』と『無職転生』の舞台裏

コンピュータRPGの元祖ともいわれる「ウィザードリィ」の世界観で繰り広げられる蝸牛くも作、so-binイラストの小説が『ブレイド&バスタード』だ。3月10日にこの最新刊『ブレイド&バスタード6 -冒険者達の凱歌-』(DREノベルス)と、楓月誠によるコミカライズ最新刊『ブレイド&バスタード8』が登場。アニメ化も決まっており一段の盛り上がりを見せそうだ。これを受けて今回、蝸牛くもと『無職転生~異世界行ったら本気だす~』の理不尽の孫の手の夢の対談が実現した。
『隣り合わせの灰と青春』から『ブレイド&バスタード』へ ベニー松山 × 蝸牛くも、ウィザードリィ対談
ゲーム好きにはコンピュータRPGの代名詞として知られるウィザードリィをモチーフにした小説『ブレイド&バスタード -灰は暖…『無職転生』に勇気づけられた
――理不尽な孫の手先生は『無職転生~異世界行ったら本気だす~』(MFブックス)で2014年1月に書籍デビュー、蝸牛くも先生は『ゴブリンスレイヤー』(GA文庫)で2016年2月デビューと共に10年以上活躍を続けてこられました。どこかでご面識はありましたか?
理不尽な孫の手(以下、孫の手):たぶん、お会いしたことはなかったと思います。
蝸牛くも(以下、蝸牛):そうですね。でも、自分が『ゴブリンスレイヤー』を書き始めた時はもう、『無職転生』が書籍化されていて読ませていただいていたので、「理不尽な孫の手先生」という認識でした。今回こうしてお話できて嬉しいです。
孫の手:ありがとうございます。僕の中の認識だと、『ゴブスレ』の方が先に世に出ていた印象でした。書籍化が少し遅かっただけで、ずっとネット掲示板の「やる夫スレ」で書かれていましたから。
――くも先生が『無職転生』を読んだ時の印象を教えて下さい。
蝸牛:あの頃の他の作品がどうだったのか、あまり正確に覚えていないところがあるんですが、異世界に転生したら既にステータスがあって、といった作品ではなかったので、こういうものが受けるんだと感じたところはあります。そういうものを商業で書いてヒットするんだということに驚きましたし、勇気づけられました。自分もやれそうだという感じがしました。
――異世界転生の主流とは違った作品でも受け入れられるという感触を、『無職転生』から得た感じですか。
蝸牛:そうですね。ウェブからの書籍化では、ゲームっぽいスピード感がある異世界転生ものが主流になっている感じがあったので、そういったものではなくても戦えるんだなと。
――孫の手先生の方は、『ゴブスレ』や『ブレイド&バスタード』といったくも先生の作品にどのような印象を抱かれましたか?
孫の手:僕も好きなのでわかるのですが、これを書いている人は、RPGが凄い好きなんだろうという印象です。RPGと聞くと、「ファイナルファンタジー(FF)」のようにゲーム側が用意したキャラクターを動かすものが主流というイメージがあります。でも、『ゴブスレ』とか『ブレバス』は、どちらかと言えばキャラクターのクリエイトから始めるタイプで、自分で作ったキャラクターを自分で動かして、そこで起こった出来事がそのままストーリーになるのを楽しむタイプですね。なのでそういったものが好きな方なのかなと思いながら読んでいました。
蝸牛:実際にTRPG(テーブルトークRPG)が好きでプレイしていました。ゲーム内で用意されているイベントよりは、自分でプレイしていて起こった面白いこととか印象深いことの方に影響を受けました。そうしたことがちゃんと伝わっていて嬉しいです。
――『ブレバス』はコンピュータPRGの元祖ともいわれる「ウィザードリィ(Wiz)」の世界観で繰り広げられる作品です。孫の手先生は「Wiz」をプレイした経験はお持ちですか。

孫の手:一応『ウィザードリィⅡ(WizⅡ)』をやったことがあります。難しいゲームでしたね。当時はまだ幼くて、「ドラゴンクエスト」とか「FF」くらいしかRPGといったものをやったことがなかったんです。そんな子供がファミコン版の『WizⅡ』をやるのは本当に困難で……。呪文がいっぱいあるけれど、どれがどのような効果を持つものか分からないし、マップもオートマッピングなど無いので、自分で憶えなきゃいけないから本当に大変です。あと『WizⅡ』ってレベルが1から2に上がるのにものすごく経験値が必要なんです。
蝸牛:そうなんですよね。そこが「Wiz」の難しさのポイントだと思います。
孫の手:理不尽な目に遭ったことは覚えていますね。ダンジョンの中で普通に廊下かどこかを歩いていて、テレポートしたら石の中に入ってしまったこととか。あれは理不尽でしたね。
蝸牛:そこで焦るとロストしてしまうので、慌てたり騒いだりしないでその場で即テレポートすれば良いというのはどこかのバージョンにありますね。
――『ブレバス』にもまさにそうしたシチュエーションが登場します。孫の手先生はその後、「Wiz」をプレイする機会があったのですか?
孫の手:実は今回の対談に向けて、リメイク版を買ってちょっと遊んでみたんです。
蝸牛:ありがとうございます!
孫の手:まだ全然序盤だったんですけれども、やっぱり最初のレベル1から2に上がるのがものすごく大変で、それでちょっと奥まで進んで全滅しました。3人くらいのパーティを作って奥まで行って死体を2回往復して回収して蘇らせて。レベル1だからお金がかからなくて助かったみたいな。
蝸牛:1番楽しいところですね。
『ブレイド&バスタード』から感じる“懐かしさ”
――孫の手先生の『ブレバス』についての印象を教えて下さい。
孫の手:「Wiz」を多少なりとも知っている身としては、「これが出て来るんだ」みたいな面白さがありました。このネタは確か『WizⅡ』にあったよなと思いながら読んでいました。それも懐かしかったですが、自分の思い出にイアルマスを想起させられるものがあったことに気づきました。『WizⅡ』は中古で買ったか誰かにもらったかしたものを遊んだんですが、前の人のデータが少し残っていて、ひとりだけレベルの高いキャラがいたんです。そのことを、イアルマスを見た時に思い出しました。

蝸牛:今の感想はすごく分かります。『ブレバス』を読んで初めて「Wiz」に触れる人もいますが、過去からずっと遊んできた人たちもいるはずで、そういう人たちにも分かってもらえる形のものを書かなくてはと思っていました。それぞれの人に冒険とか体験というものがある訳で、そのあたりをうまく伝えられるのかなといったことをずっと考えながら書いていました。そういうことを、自分の過去のプレイ体験から思い出していただけたらすごく嬉しいです。
――くも先生にとって「Wiz」は特別ですか?
蝸牛:印象深いゲームですね。難しいということもありますが、西洋ファンタジーのような雰囲気があって、これは他と少し違うなといった感じで好きでした。自分が「Wiz」にゲームとしてちゃんと触れたのは中学生か高校生の時で、リメイクというか移植版からなんです。知ったのもマンガや小説からで、その頃はある程度ブームも一段落付いた後で実際のゲームに触れる機会がなかなかなかったんですよね。それで、小説とかマンガを読んでいたら、世界観が何か他と違って独特だといった感じで、憧れというものが勝手に頭の中で作られていったんです。それで実際にゲームをプレイして、「ああ、やっぱり」となりました。
――今は『ブレバス』を読んで「Wiz」をプレイした人が「ああ、やっぱり」と思いそうですね。
蝸牛:ベニー松山先生の『隣り合わせの灰と青春』もそうなんですけど、ゲーム内で起こったことを登場人物の目線で見せるとこうだというところを、ずっと意識して書いています。実は、最初はイアルマスとガーベイジだけで書いていたんですが、ページが本一冊に届かなかったんですよね。あいつらダンジョン攻略しか興味ないんで。これはちゃんと初心者目線のキャラが必要だということでララジャを入れました。そのララジャを通して初めて冒険に挑む人の目線を見せて、「Wiz」に初めて触れる人に分かってもらえるように、という工夫はしています。
ハードな展開と理不尽さ
――孫の手先生の『無職転生』のお話も伺いたいと思います。中年男が死んで異世界の赤ん坊に生まれ変わるところから始まって、だんだんと成長していくキャラクターというのは目新しかった印象です。
孫の手:なろうのブームとして、当時から転生して赤ん坊から物語を始めてというのはありましたが、ある程度の年齢になってから始めた方が良いと言われていました。子供だと物語が動き出すまでに結構な時間がかかってしまうんです。それで少し展開がグダってしまう。ただ、よく恋愛ゲームで「初対面のはずのヒロインと主人公が実は子供の頃に会ったことがあって……」という展開があるのですが、その子供時代の話をもっとしっかり書いてあったら面白いだろうと思ったのと、単純に子供時代の方が、いろいろなことを学んでいくという展開を書きやすいと思ったこともあります。くも先生もおっしゃっていましたが、素人目線というものも大事だと思ったんですよね。
蝸牛:転生しただけでは、何を見せたいのかということが伝わりづらいですからね。『無職転生』を読ませていただいた時、実は最初は主人公のルーデウスにそこまで好感が持てなかったんですよ。けれども、読んでいくうちにこういう風に1からやり直していく話だということが分かって、そのおかげで楽しめたところがあります。だから、子供時代から書かれていて良かったなと思います。
孫の手:そうなんですよ。やり直すのにいい感じの年齢から始める、というのもおかしな話ですしね。
蝸牛:子供時代から書くにあたって、そういうことを考えていたというころが分かって納得しました。
――『無職転生』はルーデウスが10才になるまで割と順調に進みますが、そこで起こった「フィットア領転移事件」で一気に過酷な展開になります。意識してそういった展開を選ばれたのでしょうか。
孫の手:これを失ったらつらいだろうなっていうものを失わせないと、読者にダメージを与えられないじゃないですか。最近は読んでいてストレスのないものも結構人気ですし、そういったのが喜ばれるのも分かりますが、自分で書く時は最低でも自分がショックを受けるものじゃないと面白くならないですね。
――やりすぎたと思ったようなところはありますか?
孫の手:ウェブ小説っていう形態で書いていると、読者の反応が一話ごとに分かるんで、やりすぎたって思うことはあんまりなかったですね。これぐらいのことはやっていいんだと思いながら書いていましたから。ただ、自分が気をつけていない部分で、読者の反応が悪かったことはありますね。
――『ブレバス』は理不尽さが売りの「Wiz」がモチーフになっていますから、展開にもハードなところがあります。
蝸牛:ゲーム内で起こる理不尽さみたいなのは、プレイヤーの創意工夫で何とかできるよっていうのを前提に考えていますね。TRPGがそうだからっていうのもあるんですが、ゲーム上でどっちを選んでもバッドエンドになりますよっていうのは、まさにもう理不尽でどうしようもない。そういうゲームも結構遊んできてはいるので、それを解決するために動くものではといった感覚があって、理不尽さがあった上でそれをどういうふうに解決していくかっていう前提で考えています。「いしのなかにいる」なんかもそうですが、何かしら創意工夫すれば対応できることはある。それでも対応できないことが起こったら、あとは祈って進んでいくしかない、といった感じです。
――ゲームの「Wiz」同様、死んでも生き返るというという設定ですが、命が軽いということはなく独特の緊張感が生まれています。
蝸牛:蘇生魔法がないような世界観では死んだら終わりですから滅多に殺せません。かといって簡単に蘇生ができてしまうと、死がギャグになるとまでは言わないけど軽くなってしまう。だから、蘇生はできるけど高い費用がかかるし、しかも確実ではないといったところが「Wiz」らしいところで、お話の上での緊張感にも繋がっていると思います。
――『ブレバス』を読まれた孫の手先生にとって、このあたりの展開が良いとか、どのキャラが好きというのはありますか?
孫の手:展開で言うと第5巻ですか、イアルマスがクリティカルヒットをくらって死ぬところがあるんですよね。あそこが良いですね。イアルマスはずっと強いキャラクターとして描かれていました。物も知っているしおそらくレベルも高い。その彼抜きで迷宮に挑まなければいけないというところは、凄い緊張感があって面白かったですね。

『奴の屍を曳いてゆけ』の挿絵
蝸牛:ありがとうございます。そういうのをやりたかったというところはありますね。 結局、どんなにレベルが高くなっても一撃で死ぬ可能性があるのが「Wiz」なので。そうなった時どうしようかっていうのは、やはり大体のプレイヤーは考えてしまうところだから、一回はやっておかなくてはいけない、みたいな。
――蝸牛先生は『無職転生』でどのキャラが好きとか、この展開が好みというものはありますか。
蝸牛:好きなキャラとしてはロキシーなんですが、展開としてはやっぱり最初の方ですね。主人公のルーデウスが前世のこともあってあまり印象よくなかったのが、いきなり遠くに飛ばされてしまってそこから必死に生きていかないといけなくなる。その辺りからグッと引き込まれていった感じはあります。
メディアミックスから受ける新鮮な視点
――キャラで言えば『ブレバス』のガーベイジがイアルマス以上に気になるキャラです。人間のような言葉を話さず猛獣のようですが実は出生に秘密があるといったところで。
孫の手:ガーベイジは小説版とコミカライズまでだいぶ印象が変わったような気がしますね。小説を読んでた時は本当に野良犬っぽい感じをイメージしていたいんですが、コミカライズ版はすごく可愛らしく描かれています。

蝸牛:あれはもう漫画家の楓月誠先生のアレンジというか作風で、自分も楽しく読ませていただいてます。メディアミックスされていくと、それぞれの作品ごとに全然雰囲気とかが変わってきますよね。
孫の手:アニメ化とかメディアミックスされると、やはり自分の中にあるのとだいぶ印象が違うキャラというのが出てきたりしますね。『無職転生』だとジュリエットっていうキャラがアニメ化で大分可愛らしくなりました。もともと容姿的に可愛らしいキャラではあったんですけれど、仕草とかもより可愛らしくなっていて、作る人によってこういう風に見えるんだというか、こういう風に描いてもらえるんだみたいなものがあって、結構新鮮です。
――『ブレバス』もアニメになるとまた違ったものが出てきそうですね。
蝸牛:そうですね。尺の問題もあるので、小ネタを詰め込みすぎないようにしたり、その辺の取捨選択について、監督と脚本家の方と話し合いながら進めています。ただやっぱり『Wiz』らしさをちゃんと出せるようにはしたいですね。
孫の手:尺の問題はどこも一緒ですね。『無職転生』もやはり厳しくて、あれも抜かなきゃいけない、これも抜かなきゃいけないというのがありました。
――とはいえ、コミカライズにしてもアニメ化にしても普段の読者層とは違う層に広がるきっかけになります。そういった手応えなり期待というのはお持ちでしょうか。
蝸牛:それはあります。結局、小説を書いただけだとそこまで広まらないんです。マンガになってアニメにもなれば反応数もケタ違いになります。『ゴブスレ』はウェブからの書籍化だったので、小説を出した時に「書籍化したんだ」という反応は来たんですが、マンガになると「これって書籍化してたんだ(原作小説があったんだ)」という反応が多くあって、アニメになるともっと多くの反応が来ました。
小説だけではそこまで『ゴブスレ』を知ってもらえていなかったということが実感できました。あとはやはり、ビジュアルになるのは強いですよね。マンガやアニメになって絵でバンと見えると、受け取る側がかなり広くなる印象があります。
孫の手:マンガしか読まない人とか、アニメしか見ない人というのが想像よりもたくさんいて、そういう人たちにリーチをかけられるというのはコミカライズやアニメ化の利点であり強みだと思います。小説は結構癖が強い文体の作品が多かったりするので、どうしても読みづらさが先に立ってしまうところがあります。そういう作品でも読めばめちゃくちゃ面白いからもったいないということが、コミカライズとかアニメ化とかで解決される。それが作家目線で見た時に1番良いことなのかと思います。
――今はアニメが配信で世界の隅々にまで届きますから、作品の反応も世界中からもらえます。
孫の手:SNSで何か発言するたびに英語で質問が来ますね。
蝸牛:僕はSNSをやっていないので、そういうのってちょっと良いなあ。
孫の手:作品が世界に届いているかということでは、外国語が分からず翻訳版が読めないのでちゃんと伝わっているかどうかはよく分からない部分ではありますね。
蝸牛:「Wiz」関係のネタを詰め込んでいるけれど、たぶん日本でしか出ていない作品のネタもいれているから、海外の人は分からないかもというところはありますね。国内に関しては、「Wiz」に詳しい人の反応をたまにエゴサしてみて、分かってくれる人もいるなあというのはありますが、海外の反応まではちょっと分からないから確かに気にはなります。向こうからすると結構不思議な感覚でしょうね。自分の国で作られたものがね、海外でそうやって作品になって戻ってくるっていうのは。
ただ、『ゴブスレ』の時に海外に行って向こうの人と話した時に、「『ダンジョンズ&ドラゴンズ』とかTRPGが好きだったけれど、俺たちしか好きじゃないのかと思っていたら、日本人が『ロードス島戦記』のアニメを作ってくれて、俺たちと同じものが好きなやつがこんなにいるんだと分かって嬉しかった、だから『ゴブスレ』のような感じのものをどんどん作ってくれ」って言われました。
――励まされますね。
蝸牛:自分も、向こうの人が同じ物を好きだと分かったので、こちらが好きなものもどんどん入れていこうという感覚になりました。それが伝われば良いですね。
ファンタジーとの出会い
――『ブレバス』も『無職転生』もジャンルとしてはファンタジーということになります。やはりお好きだったのでしょうか。
蝸牛:好きですね。ウェブ小説でいろいろなジャンルをやり、TRPGもファンタジーだけでなくいろいろなジャンルのものをプレイしましたが、最終的にファンタジーに戻って来てしまうところがあるんです。故郷といった感じです。
孫の手:僕も、最初にやったRPG が「ドラクエ」というところもあって染みついている感じがあります。ちょっとゲーム的な部分もあるファンタジー、あるいはライトファンタジーと言われるものがやはり好きだなっていう感じはしています。
蝸牛:最初に言ったように、『無職転生』の世界がそれほどゲーム的なファンタジーではないという感じがあったのですが、孫の手先生が好きなファンタジー小説とかがあったらちょっとお伺いしたいです。
孫の手:パッと思い浮かぶのは水野良先生の『ロードス島戦記』になりますね。『魔法戦士リウイ』とかも好きでした。あと実を言うと子供の頃に断片的に触れただけで全容は知らないんですが、『甲竜伝説ヴィルガスト』も凄く好きですね。
――今後のお仕事になりますが、くも先生は3月10日に『ブレバス』の最新第6巻が発売されました。書籍を読ませていただいて、冒頭は印象的な一節からはじまりました。『ウィザードリィ ベイン・オブ・ザ・コズミック・フォージ』について触れたのは、どういう意図からでしょう?

(蝸牛くも/ドリコム)
蝸牛:「Wiz」はリルガミンを舞台にした話とそれ以後の話、他に版権が移ってからの話で結構変わるんです。「ガンダム」でもそうですけれど、歴史がある作品にはどうしてもそういった部分が出てきます。でも、自分は好きですし他にも俺は好きだという人が絶対いるはずで、それを考えると全部拾うしかないと、そういう考えです。
――孫の手先生の近況はいかがでしょう。
孫の手:7月から『無職転生』のアニメの第3期が始まるのでいろいろと動いています。それとは別に『オーク英雄物語 忖度列伝』(ファンタジア文庫)というシリーズを書いてます。童貞のオークが色々やる作品なのですが、ウェブ版の方ではもう童貞でなくなってしまっていて、あとはクライマックスに向けてどんどんと盛り上がるだけです。
蝸牛:オークには頑張ってもらいたいんですよ、本当に。『オーク英雄物語』を読ませていただいて、モンスター系の種族の主人公でああいう話が書けて読者にも受けるんだったら、自分もリザードマンの主人公でやりたいとずっと思ってるので、ぜひそういうのがやれるような土壌を作っていただきたいと思っています。ただ、今から書こうとすると『ブレバス』を書いてくださいと編集者さんが……(笑)。
孫の手:一つ一つ終わらせていくしかないですよね。自分は『オーク』の次は『無職転生』の80年後の話を書きたいなとは思ってます。どうなるか分からないですが。
――お二方のご活躍に期待しています。本日はありがとうございました。























