【漫画】着物で水族館、何が起きたら面白い? 細かい部分も目に楽しい『爛漫ドレスコードレス』

【漫画】着物で水族館、何があると面白い?

 珍しい着物コーデが出先で他人と被った――。一見あり得ないような筋書きの漫画「チンアナゴとカニコーデの着物で水族館に行った話」が、Xに投稿されている。

 本作は現代における和装の楽しみ方を軽やかに、そしてリアリティをもって描く『爛漫ドレスコードレス』の一編。着物をテーマに据えた理由や制作のこだわりについて、作者・佐悠さん(@sayuusuyasuya)に聞いた。(小池直也)

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『爛漫ドレスコードレス』(佐悠)

――本作をXに投稿された際のX上の反応はいかがでしたか? 印象的だった感想などもあればお教えください。

佐悠:もともと連載時にアップしたものを再掲載したものだったので既に読んでくださっていた方も多かったのですが、この回に限って「着物で人と柄が被ることある?」という意見がちらほらありました。あるんです(笑)!

 私の場合は着物イベントで羽織が被ったことが何度か。またその時自分は着ていませんでしたが、手持ちとまったく同じものを着ている方をお見かけしたこともあります。水族館で被るのは相当レアケースですが、確率0%ではありません。

――本作シリーズを通して「和装」というテーマを一貫されていますが、そこに辿り着いた経緯や着想のきっかけは?

佐悠:連載の企画を練るなか、そんなこともあったなと軽い気持ちで出した案のひとつです。現代で着物を着ることには色々なハードルがあります。私自身も学生の頃、カジュアルな着物の着方があることを知り、少し触ったのですが当時は続きませんでした。

 だから自分の意思で着る方々は、「控えめ」や「慎み深い」というより「やりたいことを実行する逞しい人たち」だと感じるんです。

――なるほど。

佐悠:だから、そういうキャラが生き生きと行動する着物漫画はどうだろうかと考えていきました。いわゆる着物警察や女物を工夫して着ている男性の方、思いがけないような着物を作っている方なども現実にいらっしゃるので、掘ったら面白い世界なのではないかなと。

――現在はご自身も和服を楽しまれている?

佐悠:言うほど出かけられてはいませんが、貝柄の浴衣とメンダコの帯留めで水族館に行きました。着物関係のイベントや展示があるときなども着ますが、帯で遊んで着物自体はシンプルめなことが多いです。

――和服の魅力とはどんなところでしょう?

佐悠:普段洋服ではしないような冒険ができるところです。洋服でも冒険したらいいんですけど……。シルエットがほぼ同じなのに、素材や色柄でガラッと印象が変わるのが面白い。帯留めや半衿など、自分で作ったり工夫したものを身につけられるところも楽しいです。

――水族館ネタも細かく描かれていますが、お魚もお好きなのでしょうか?

佐悠:お魚も好きです。以前は人並みだったと思うのですが、作品に引っ張られています。

――他にも制作エピソードなどがあれば、聞きたいです。

佐悠:キャラに合った着物のコーデを考えるのが楽しいです。このキャラならこれが好きそう、でも買えるかどうか、どこで手に入れたものかなどもできるだけ考えています。

 存在しない柄は作り、また柄が体に添うようにしているので、仕上げは大変ですね。あと解説書ではないので、うんちくばかりにならないようバランスを取るのも悩みどころです。

――作画で心がけていることは何でしょう?

佐悠:せっかくの着物をメインにした漫画なので、着姿には違和感が出ないよう心がけています。特に袖はいまだに難しいので、自分で着ては写真を撮って参考にしています。

――今後、本作をどう描いていくか、意気込みを最後にお願いします。

佐悠:初期は和裁や茶道に関わりのあった友人に話を聞きつつ調べたりしながら描いていたのですが、ありがたいことに現役のプロの方々にもお話を伺えたり取材をさせていただける機会が増えてきました。

 主人公・撫子も成長してきたので初心者のドタバタだけでなく、取材させていただいて面白かったところなども出していけたらと思います。

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