【漫画】亡くなった妻の代わりに“完璧なロボット”を作ったが……Twitterで発表された漫画に衝撃

「自分にも他人にも寛容になれた」

――『妻が死んだので代わりに完璧なロボットを作った話』制作の経緯をお聞かせください。

黒川:テーマ自体は、大学がプログラミングを専攻している学科でしたので、それがすごくヒントになっています。そもそも「ちゃんとした漫画を書きたい」と思っていたのですが、ちゃんとした原稿をどうしても完成させることができない状況が続いていました。一応、「ネームを完成させよう」と何度も思ったのですが、最後まで描き切ることはできなかったです。そこで、ページ数と情報量を絞って、とにかく完成させることを目標にした結果、本作を完成することができました。

――ダークでありながらもユニークな雰囲気が魅力的でした。どのような点にこだわりましたか?

黒川:特に意識した点はありません。ただ、DVなど重めの題材を扱っているので、無意識に「ポップな表情を入れて、雰囲気を少しでも和やかにしよう」としていたのかもしれません。

――「人間が人間たらしめているものは何なのか」というテーマを感じましたが、本作に込めたメッセージなどありましたか?

黒川:完璧でないこと、従順でないことなど、不完全だからこそ人間は魅力的であることを描きました。私自身、本作を描いたことにより、自分に対しても他人に対しても、完璧を求めずに、寛容な気持ちで接することができるようになった気がします。

背景は人物の性格や世界観を表す重要な要素

――ラストはとても衝撃的でしたが、最初から決めていたのでしょうか?

黒川:はい。自分を正しいと思い込んでいる主人公が、自分が一番間違っていたことに気づき、絶望するシーンが一番描きたかったので、最初から決めていました。

――また、機械はもちろん、学校に設置してあるパソコンや家の食器など、細部の描き込みがすごかったですね。

黒川:特に意図はなかったのですが、背景を細かく描いていると、楽しくなってしまい手が止まらなくなってしまいます。背景は人物の性格や世界観を表す重要な要素、と考えているので、できる限り丁寧に描こうと意識しています。

――今後、どのように漫画制作を展開していく予定ですか?

黒川:少しでも早く連載の機会をいただけるよう努力したいです。まだまだ技術面で拙い部分がありますので、少しずつ精進していきたいと思います。また、新しい漫画の発表などはTwitterにて更新する予定なのでフォローしてくださるとありがたいです。

Twitterアカウント:https://twitter.com/98_kurokawa

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる