『いだてん』に詰まった“初めての一歩”

『いだてん』に詰まったあらゆる“初めての一歩” 宮藤官九郎は戦争とどう向き合うのか

クドカンには感謝している。どんな世界的スポーツイベントが開催されようともいっさい興味の持てない私に、多少なりともスポーツと相見え…

『ボーダーライン』続編が描く剥き出しの魂

『ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ』が描く“剥き出しの世界” 前作以上に荒ぶる男たちの凄み

まさに激震である。これほど極度の緊張に胸をきしませながら、死力を尽くす登場人物たちを最後までしかと見届けたいと感じたことはない。…

『マイナス21℃』が魅せる凄み

観る側の心の迷いも吹き飛ばす 壮絶サバイバル『マイナス21℃』が魅せる凄み

人生はサバイバルだ。どんなに過酷で、辛いことがあろうとも、それを乗り越え、ひたすら前に進んでいくーーそんなもっともらしい言葉の数…

有機的で親密な愛の物語『光をくれた人』

『光をくれた人』は尊さに満ちた作品だーーデレク・シアンフランス監督、大舞台での演出を読む

『ブルーバレインタイン』(10)のデレク・シアンフランス監督が、ドリームワークスで映画を撮る。それだけでも事件だ。あの有機的かつ…

HBO製作『クォーリー』の衝撃

70年代アメリカを再現した強烈な臨場感ーーHBO製作『クォーリーと呼ばれた男』の衝撃

ハードボイルド、ノワール、クライム、バイオレンス、アクション——。このドラマを形容しようとすれば幾つもの言葉が浮かぶ。だがピタリ…

『フリー・ファイヤー』の底知れぬ創造性

誰もがクレイジーに咲きほこる! 英国の異才が放つ『フリー・ファイヤー』の底知れぬ創造性

今イギリスで最も注目を集める監督を5人挙げるとすれば、そのリストに彼が闖入してくることは避けられない。  72年生まれの異才、…

ジャド・アパトーが新作で見せたコメディ術

下世話だけど胸に迫る! ジャド・アパトー『エイミー、エイミー、エイミー!』のコメディ術

「ちっとも思い通りにいかなかった」  クライマックスの勢いに任せてヒロインの口から飛び出すこのセリフ。ある意味、この映画の重要な…

バートンの新たな可能性『ミス・ペレグリン』

ティム・バートンの作風に変化アリ? 『ミス・ペレグリン』に自ら登場した背景

我々はよく「ティム・バートン的」という言葉を用いて、そのダークな世界観と、職人的な絵作り、ブラックユーモア、“人とは違う”主人公…

『ダーティ・グランパ』が魅せる名優の最終形態

名優デ・ニーロ、73歳にしてキャリアぶち壊す!? 『ダーティ・グランパ』“お下劣”演技の衝撃

今年のNHK・BSプレミアムの年越しラインナップは実に圧巻だった。大晦日の夕方から『ホビット』3部作を一挙放送したかと思うと、新…

牛津厚信の「2016年 年間ベスト映画TOP10」

年末企画:牛津厚信の「2016年 年間ベスト映画TOP10」

リアルサウンド映画部のレギュラー執筆陣が、年末まで日替わりで発表する2016年の年間ベスト企画。映画、国内ドラマ、海外ドラマの三…

『五日物語』特異なテーマを考察

イタリアの鬼才が放つ、リアルなおとぎ話ーー『五日物語』の特異なタッチが伝えるもの

ロッセリーニ、ヴィスコンティ、デ・シーカ、フェリーニ……。イタリア映画史を織りなしてきた「巨匠」の名は枚挙にいとまがないが、その…

台湾メガヒット『私の少女時代-OUR TIMES-』評

青春はアンディ・ラウとともにーー台湾メガヒット映画『私の少女時代』のノスタルジー

00年代の半ば頃から台湾映画界は驚異の復活を遂げてきた。『海角七号 君想う、国境の南』(08)、『モンガに散る』(10)、『セデ…

『世界の果てまでヒャッハー!』独特な語り口

コメディに『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』方式を応用!? 『世界の果てまでヒャッハー!』の衝撃

映画にとって“語り口”は生命線ともいうべきものだ。どんなに魅力的なストーリー、キャラクター、豪華絢爛なセット、仰天のクライマック…

トム・クルーズのキャリアを読み解く

トム・クルーズは移ろいの時を迎えている 新作『ジャック・リーチャー』に見る人生の重み

誰もが彼のことを完璧主義者だと口にする。いまや多くの主演作でプロデューサーも兼任するトム・クルーズは、19歳でスクリーン・デビュ…

『カンフー・パンダ』シリーズの不動の魅力

『カンフー・パンダ』はなぜ映画ファンに愛される? マイペースに築き上げた不動の作品世界

カンフーとパンダ。一見、安易とも取られかねない二つの要素の組み合わせではあるが、蓋を開けてみると08年公開の『カンフー・パンダ』…

“団地映画”としての『アスファルト』の魅力

フランスの“団地”を舞台にした、新たな群像劇ーー『アスファルト』が物語る日常の奇跡

この不思議なタイトルのフランス映画は、ひんやりとした透明感に満ちていて、どことなくおかしくて、じんわりと優しい。まるで心の湖にひ…

『ターザン』と『ジャングル・ブック』を比較

似ているようで似ていない!? 『ターザン:REBORN』と『ジャングル・ブック』を比較

人は開放的な気分が高まると雄叫びを上げずにいられない。ヤッホーとかヒャッハーといった声を上げて、意識を意味や論理からできるだけ遠…

異色コメディ『ロック・ザ・カスバ!』の魅力

ビル・マーレイ、アフガンでロックを叫ぶ!? 異色コメディ『ロック・ザ・カスバ!』の挑戦

ビル・マーレイをキャスティングすることは映画を一本ヒットさせるよりも難しい。それが映画界の共通認識だ。なにしろ彼はエージェントと…

『アウトバーン』のカーアクションを考察

『マッドマックス』は“カーアクション”をどう変えた? 『アウトバーン』に見るその進化

「脚本を読んだ時に確信したんだ。これはアドレナリン満載の最高のアクション映画になるってね」  敏腕プロデューサーのジョエル・シル…

『ロイヤル・ナイト』の魅力を考察

エリザベス女王は“お忍びの外出”でなにを見た? 『ロイヤル・ナイト』の史実とフィクション

エリザベス女王は今年の4月に御歳90を迎えた。すでに在位期間としては64年を誇り、これはヴィクトリア女王の63年を超えて歴代最長…

オランダの名匠、18年ぶりの復活作

オランダの“消えた名匠”、18年ぶりの復活! 『素敵なサプライズ』の奇想天外な仕掛け

TV番組や観光ガイドでよく見かける「自由の国、オランダ」という文字。法律や文化、国民性など様々な観点からこの国の「自由」が論じら…

『マクベス』の狂気の裏側にあるものとは

マイケル・ファスベンダーが暴君を怪演する『マクベス』、その狂気の裏側にあるものとは?

今年はウィリアム・シェイクスピア没後400年の節目にあたる。この天才作家が遺した名作は数知れず。とりわけ彼が42歳の時(1606…

『グランドフィナーレ』が描く“老い”の境地

映像の魔術師が『グランドフィナーレ』で描く、甘く切ない“老い”の境地

いつしか誰もが彼のことを“現代のフェリーニ”と呼ぶようになった。なるほど、確かにパオロ・ソレンティーノの描く映画は人生を俯瞰した…

『マギー』がシュワ史上最大の珍作たる理由

シュワルツェネッガー史上最大の珍作!  “戦わない”ゾンビ映画『マギー』が制作された背景とは

珍作の誕生である。本作を観て激しく動揺した。自分が今の今までこの映画の存在を知らなかった無知さ加減にも驚いたが、いやそれ以上に我…

『千年医師物語』が描く激動の中世史

これぞ医療の観点で見つめた世界史ーー『千年医師物語』は知的興奮に満ちた快作だ

中世のヨーロッパでは理髪師が外科医の仕事も兼ねていたーー。確かに、そんなトリビアはどこかで耳にした記憶がある。しかしそれを具現化…