恐竜の息遣いが感じられる! 『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』を4DXで体験

『ジュラシック・ワールド』新作、4DX体験

 ついに、あの人気シリーズが完結する。

 『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』が7月29日より公開された。1993年に公開された『ジュラシック・パーク』から29年もの月日を経て、レガシーキャラクターを迎え、ある意味第1作からの物語の一つの幕引きを描く本作を、多くの人が刮目しに映画館に足を運ぶことになるだろう。

 そこで気になってくるのは、おそらく「どのフォーマットで鑑賞するべきか」という問題である。人それぞれ好みはあるだろうが、迫力とアトラクション気分を味わいたいなら4DXを圧倒的に推していきたい。今回は恐竜が大好きで、『ジュラシック・ワールド』公開時も4DXで鑑賞し、感動を覚えた筆者が一足先に体験した『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』の4DX版をレポートする。

 何より、本作は『ジュラシック・ワールド』3部作の中で、圧倒的にアクション要素が高い。世界各地を舞台にしながら物語が進んでいくわけだが、特に物語中盤のマルタ島を舞台に繰り広げられるバイク&カーアクションだけでも4DXで体感する価値がある。

 予告編でも印象的な、オーウェン(クリス・プラット)と凶暴なラプトルのチェイスシーン。『007』のジェームズ・ボンド並みの操作感でバイクに乗り、狭い路地裏を駆け抜けるラプトルとのチェイスが印象的だが、座席の揺れからまるで自分もそのバイクの後ろに乗っているような感覚が味わえる。しかも、今回の4DXは3Dメガネが配布されるため、噛みつこうと飛び込んでくるラプトルの顔が、こちらまで届くかのような迫力も楽しめる。まさに本作の4DXとは、キャラクターたちと一緒に私たちも恐竜に襲われる感覚を味わえる、ファン垂涎のアトラクションフォーマットなのだ!

 何より、4DXの醍醐味はそういったアクションシーンに限らず、恐竜が歩く地響きをリアルに感じられる点にもある。本作のテーマは「共存」。私たちの住む世界に恐竜がいる、それが当たり前になってしまうとはどういう感覚なのか示してくれるのが、立ち往生するアパトサウルスをメイジー(イザベラ・サーモン)の機転で誘導するシーンだ。その時のゆったりとした重量感満載のアパトサウルスの歩みを座席の振動で感じられるほどの感動はない。その場にいる全員が、ジュラ紀後期の竜脚類に出会える瞬間だ。

 そういった優しい恐竜の振動を感じることもあれば、逆に襲いかかってくる恐竜の怖さも直で感じられる。特に筆者が感動したのは、予告編にも登場するディロフォサウルスのシーン。『ジュラシック・パーク』でデニス・ネドリー(ウェイン・ナイト)を襲った、襟巻きがチャームポイントのこの恐竜だが、その後のシリーズでは登場せず、ファンとしてはいつかまたあの毒々しい顔を拝める日が来ることを願ってやまなかった。

 そしてついに、本作で悲願のカムバックを遂げたディロフォサウルスだが、見せ場が複数にわたってガッツリあるので、期待してほしい。このディロフォサウルスは通称、「スピッター」と呼ばれており、その名の如く毒を吐く性質がある(なお、現実のディロフォサウルスには襟巻きも毒性も発見されていないらしい)。この毒吐きシーンも、割とリアルな感じで前の座席から噴射される水として浴びることができるので、ディロフォサウルスファンとしてはもはやご褒美に近い仕掛けだ。

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