『青のSP』が切り込む現代の病巣 藤原竜也演じる嶋田隆平が説く“いじめてはいけない理由”

『青のSP』が切り込む現代の病巣 藤原竜也演じる嶋田隆平が説く“いじめてはいけない理由”

 スクールポリスがいる学校には問題が起きる。いや、問題がある学校にスクールポリスが行くのか? いずれにしても、確実に言えることは、嶋田隆平(藤原竜也)が来てから赤嶺中では次々と事件が起きるということだ。

 『青のSP(スクールポリス)―学校内警察・嶋田隆平―』(カンテレ・フジテレビ系)第5話は、いじめを取り上げている。そこには人種差別も絡んでいるが、やられている方はそれがいじめであると認めない。そのうちに、いじめに気付いた周囲の人間が思い思いに動きはじめ、事態は思わぬ方向に推移する。(以下、ネタバレを含む。)

 『青のSP』も中盤にさしかかった。ここまで観て、かなり現代的なテーマに切り込んでいる印象がある。いじめや学級崩壊、教師の不祥事といった学園ドラマで頻繁に見かけるテーマを扱う際にも、人種差別やハラスメント、ネットリンチなど、2010年代以降、特に意識されるようになった問題が背後に控えている。一つの問題を解決しようとすると、他の課題に目が向く。この点で『青のSP』は視聴者に気づきを促す作品と言える。

 問題を顕在化させないもっとも安直な方法は隠ぺいだ。ドラマでは校長の木島(高橋克実)がまさにそれをしているが、木島を上回る勢いで隆平が病根を探し出すので、そこから芋づる式に真相が明らかになり、はた目からは次々と問題が起きているように見える。隆平の目的は恋人だった香里(明日海りお)の死の真相を探ることで、『青のSP』は潜入捜査の系譜に位置付けられる。

 「いじめは犯罪」「いじめた方が悪い」とよく言われる。隆平によると「いじめはなくならない」。その理由を次のように説明する。「いじめなんて言葉を使っていたんじゃ、なくならない。いじめは暴行、傷害、恐喝罪。いじめた奴は犯罪者だ」。いじめという言葉自体に、真実をぼかして隠す働きがある。いじめは、法の裁きが及ばない学校や内輪の関係で起きるものだが、冷静に見たら犯罪以外の何ものでもない。

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