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「劇団EXILE」佐藤寛太の“ハイスペック”ぶりに注目! 『イタズラなKiss』入江役で体現した美少年像

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 別冊マーガレットでの連載が始まった1990年以来、累計発行部数3500万部を誇り、これまで幾度もテレビドラマ化されてきた『イタズラなKiss』の実写映画版『イタズラなKiss THE MOVIE』が現在公開されている。1999年連載途中、原作者多田かおるの急逝によってほとんど「伝説」と化した少女漫画の映画化とあって、多くのファンの注目が集まった。

 脚本、演出、編集などには正直なところ残念な部分もあったが、それを補って余りあるほど、主演俳優・佐藤寛太の「ハイスペック」ぶりには観客を惹きつけてやまない魅力がある。

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 佐藤寛太が所属する「劇団EXILE」は、「EXILE」や「三代目J Soul Brothers」が所属するLDHの俳優部門だ。今最も勢いのある若手俳優を抱える人材の宝庫でもある。中でも筆頭株といえる町田啓太は、男性容姿の一つの「理想型」と言えるほどの端麗さを持ち、「非の打ち所が無い」キャラクターを演じさせたら右に出る者は他にいないと思わせる「ハイスペック男子」だ。そして、彼が体現する「ハイスペック男子」っぷりは、「劇団EXILE」の他のメンバーにも総じて言えることである。本作の主演・佐藤寛太もまた町田と同じ資質を兼ね備えた俳優だ。

 開始早々、劇中でまず驚かされるのは、ヒロイン相原琴子(美妙玲奈)にラブレターを渡された入江直樹(佐藤寛太)が発する「いらない」の一言である。虚ろな表情を湛えた美しい横顔から発せられる美声が、この映画のあらゆる要素を彼の存在のために方向付けてしまう。もうそこに他の役者が入る余地はない。アンニュイな感じのある佐藤寛太は眉目秀麗で憂鬱な「美少年像」を素晴らしく体現しており、冷めた性格の役柄とも自然と重なる。その意味では常に「余裕」(自然さ)を装わなければならないのだが、恋敵を演じる大倉士門の大げさで芝居がかった演技とは対照的に演技らしい演技などしようともしない佐藤寛太は、ただちょっと視線を移動させるだけで事足りてしまう。IQ200で成績は常に学年トップ。スポーツ万能でさらに料理上手。性格にやや難があるとは言え、「入江直樹」という「ハイスペック・キャラクター」は佐藤寛太に最適なのである。

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 そしてこの映画の面白いところ(魅力?)は、完璧男子の対置的存在として徹底的にダメなヒロインが置かれていることである。全くタイプの異なる男女が初めは喧嘩ばかりしながらも徐々に蜜月関係になってゆく。相容れないはずの2人が「共同生活」をすればより色濃いドラマが生まれる。このドラマ展開はロマンティック・コメディの典型的な話法であり、それは『イタズラなKiss』の基本的な発想となっている。全体的に“陳腐さ”があることは否めないものの、ラブコメの定番をしっかりと踏襲し、圧倒的主人公・佐藤寛太がいる本作は、それだけでも魅力的であると言える。

 映画史に残る「共同生活」を用いたラブコメの名作といえば、クラーク・ゲーブルとクローデット・コルベールが風変わりな男女を演じたフランク・キャプラ監督の『ある夜の出来事』(1934)が挙げられるだろう。ドタバタ的な要素を盛り込み、日本風の「ラブコメ」に仕上げた剛力彩芽と山﨑賢人による『L♥︎DK』(2014)も同じフォーマットを用いた作品のひとつだ。時に衝突し時に打ち解け合う男女のキャラクターが違えば違うほど、わたしたち観客はその行末がより一層気になるものだし、2人の成長を見守っていたくもなるのである。その点で、『イタズラなKiss』が「ハイスクール編」(公開中)、「キャンパス編」(来年1月公開)、「プロポーズ編」(来春公開)と続きものになっているのは理にかなったことだと言えるだろう。

      

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