新津ちせが『おむすび』にもたらす“最後の風” 『カムカム』以来3度目の朝ドラ出演への期待

新津ちせが『おむすび』にもたらす最後の風

 NHK連続テレビ小説『おむすび』の放送もあと2週間。第24週に入り、作中の年代は2023年に突入した。主人公・結(橋本環奈)の娘・花も中学生となり、キャストも宮崎莉里沙から新津ちせへとバトンタッチ。

 新津ちせは、現在昼の時間帯に再放送をしている2021年度後期の朝ドラ『カムカムエヴリバディ』で、3代目ヒロイン・ひなたの幼少期を演じている。初代ヒロイン・安子(上白石萌音)、2代目ヒロイン・るい(深津絵里)の幼少期とは少し異なる、快活で自由奔放な少女時代のひなたをのびのびと演じた。宿題そっちのけで遊ぶ姿や、大好きな時代劇に目を輝かせる姿、偶然出会った外国人の少年・ビリー(幸本澄樹)に淡い恋心を抱く姿など、子供らしくコロコロと変わる表情が愛らしかった。

 『カムカムエヴリバディ』の物語展開上、ひなたが生まれるまでに、彼女の祖母と祖父にあたる安子と稔(松村北斗)、母と父であるるいと錠一郎(オダギリジョー)がどんな人生を歩んできたかを視聴者は知っている。彼女たちの人生の先で、こんなに明るく眩しい少女が誕生したのかと涙腺がゆるむほど、新津は『カムカムエヴリバディ』の魅力の一部分を担う力強い芝居をみせた。大人になったひなたを演じた川栄李奈との親和性も抜群で、ヒロインの幼少期キャストとして、抜群の存在感を発揮していた。

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最終回当日を迎えた『カムカムエヴリバディ』(NHK総合、以後『カムカム』)。3世代に渡るヒロインの物語が紡がれた本作、先代の2人…

 新津は、2歳から劇団ひまわりに所属し、4歳でミュージカルに初出演。映画『3月のライオン』では、川本三姉妹の末っ子・モモ役で出演し、『アナと雪の女王2』では幼少期のアナの吹き替えを担当。2018年からは音楽ユニット「Foorin」の最年少メンバーとしても活動していた。幼い頃から映画、ドラマ、アニメ映画声優、映画吹き替えとマルチな才能を発揮している。

 『おむすび』での朝ドラへの出演は、『エール』、『カムカムエヴリバディ』に続く3度目。『カムカムエヴリバディ』以降も、ドラマ『世にも奇妙な物語 2023年夏の特別編』(フジテレビ系)への出演や映画『凪の島』での主演など、変わらぬ活躍をみせている。弱冠14歳にして10年以上の芸歴を持ち、信頼を寄せられる子役の一人ということができるだろう。

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