『御上先生』ヤマトタケルの正体が判明! 最終回目前で実現した最強タッグ

『御上先生』最終回目前で実現した最強タッグ

 3月16日に放送された『御上先生』(TBS系)第9話は途切れていた言葉をすくいあげるエピソードだった(※本記事ではドラマ本編の内容に触れています)。

 御上(松坂桃李)と次元(窪塚愛流)が駆けつけたとき、富永(蒔田彩珠)は雨に打たれていた。放課後に富永がゲーセンにいた裏には家庭の事情があった。神崎(奥平大兼)は戸倉(高橋恭平)を連れて冴島(常盤貴子)の家を訪れる。戸倉は試験問題を入手するため、隣徳学院のシステムに侵入した。自分をかばってくれた冴島に、戸倉は感謝の思いを伝えた。

 御上は富永と次元をともなって、老人ホームに入所中の母・苑子(梅沢昌代)に会いに行く。長男の宏太(新原泰佑)を失った悲しみから精神を病んだ母と兄を失った御上は、22年の時を経て母と息子に戻り、宏太の死という現実を受け入れた。御上の姿を見て富永は家族と向き合う決心をする。

 第9話を観る前と観た後では本作の相関図は別のものに見える。登場人物の関係にいくつかの変動があったが、それをもたらしたのは誠実な思いの対峙だ。第9話の象徴的なカットがある。画面の左右に配置されたキャラクターが向き合う水平方向の構図で、1回目は御上と車いすの苑子、2回目は弓弦(堀田真由)と冴島である。それぞれ向き合わなくてはならないとわかっていて、正面からできなかった二人だ。

 神崎と面会に来た冴島に、弓弦はあらかじめ考えていた内容を伝えた。自分が友介(沢村玲)を刺したのは冴島のせいではなく、親子の縁を絶つというものだ。自分がしたことの重みを受け止め罪を償う意思表示だった。一方で、御上が苑子に伝えたのは、宏太はすにでいないことと自分は宏太ではないこと。つかの間、正気に返った苑子は宏太を殺したのは自分だと自らを責めた。弓弦の決断に冴島は理解を示した上で言う。

「私は自分さえ犠牲になればって、あなたを独りぼっちにして。全部弓弦のため、全部生徒のため、そんな姿を見せ続けることが母親としても教師としても一番ダメだってことを見ようともしなかった。そしてあなたを追い詰めた」

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