Snow Man 目黒蓮、死と向き合う難役をどう演じる? 主演映画『ほどなく、お別れです』への期待

そして、そんなにわかに信じがたい能力を持つ美空と里見と遺族の間に立ち、双方の思いに寄り添いながら厳かな儀式を執り行う漆原の存在が、この物語と読者をつなぐキーパーソンとも言える。黒いスーツを颯爽と着こなし、几帳面で綿密な仕事ぶり。気の許した仲間には少々荒っぽいところもあるが、遺族に対しては柔らかな物腰で、細部にまで気をくばった発言でサポートする。葬儀業界の仕事を「希望のない仕事ではない」と説得力たっぷりに説き、強い悲しみの“気”を前に不安がる美空に「俺に任せておけば心配ない」と頼もしい背中を見せる。そんな漆原を、目黒がどのように演じるのか期待が高まる。
これまで目黒が出演してきた話題作を振り返ると、漆原にも通じるいくつもの魅力的な顔があったことを思い出す。『silent』(フジテレビ系)では理不尽な人生に葛藤する苦悩を繊細に演じた。そして『わたしの幸せな結婚』では相手を慈しむ温かな眼差しが印象的だった。『トリリオンゲーム』(TBS系)では人々を巻き込んでいく自信に溢れた笑みも記憶に新しい。難役をこなしてきた目黒と、事故や事件など突然の死を多く任されてきた漆原。周囲からの信頼感に応えてきたという点でも、2人には親和性の高さを感じずにはいられない。人々が平等に感じる「死」の悲しみと向き合う目黒に、また私たちの心が大きく揺さぶられる予感がする。























