【ライトノベル最新動向】『悪役令嬢は溺愛ルートに入りました!?』最新巻が1位に! ライトノベル週間ランキング
Rakutenブックスの週間ライトノベルランキング(9月16日~22日)は12月6日発売の十夜『悪役令嬢は溺愛ルートに入りました!?(8)』(SQEXノベル)が早くも1位に登場。アラサーの女性が生まれ変わったらモテモテになりたいと思っていたら、美人は美人でもゲームの悪役令嬢に転生していて、そこから生き延びるために断罪してくるイケメンたちを避けようとしていたら、なぜか寄ってこられて大変といったストーリーで楽しませてくれている。昨年の「このライトノベルがすごい!2024」では単行本・ノベルズ部門で3位と好位置に付けていただけに、今の人気が今年のランキングにどこまで反映されるかに注目だ。
2位は『薬屋のひとりごと』シリーズの日向夏による『神さま学校の落ちこぼれ 4』(星海社FICTIONS)。高校に進学を控えていたナギのところに届いたのは、神通力を持つ人間が国家資格を得て「神さま」になるために学ぶ「神さま学校」の合格通知。とりあえず入ってはみたものの、成績最下位で落ちこぼれていたナギにはなにか隠されている秘密があるようで、巻が進むに連れてだんだんと謎に近づいていく。最新巻ではナギの双子の兄、たけるとの関係に進展が見られそう。コミカライズも好調な作品だけに、『薬屋のひとりごと』のようなアニメ化にも期待がかかる。
日向夏は、『薬屋のひとりごと』がここにきてランキング上で再浮上の兆し。15位に最新巻の『薬屋のひとりごと 15』(ヒーロー文庫)が入り、23位に第14巻、26位に第13巻が並ぶ。2種類あるコミックスも含めたシリーズ累計の販売部数が3800万部ととてつもない数字になっており、アニメ化の効果は相当に大きかった模様。アニメは第2期の制作も決まっていて、放送が始まれば既刊がランキングを席巻する事態が再来しそうだ。
3位は『GOTH リストカット事件』の乙一による初の本格的な館ミステリという触れ込みの『大樹館の幻想』(星海社FICTIONS)。ある館に住み込みで働く使用人の穂村時鳥が、「これから起こる大樹館の破滅の未来」を訴える胎児の声を頼りに推理を行い未来を塗り替えようとする、といったストーリー。どちらかといえばホラー寄りでサスペンス風味のある乙一ならではの館で起こる事件とその解決方法を楽しもう。
4位は燦々SUN『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん9』(角川スニーカー文庫)。テレビアニメの第1期が7月から放送されて9月18日で終了。ロシア語が堪能なヒロインのアーリャさんと、彼女とは幼い頃からの知り合いで小言に聞こえるのろけを聞かされ悶える久世政近の関係を中心にした学園ラブストーリーが繰り広げられた。原作の最新巻は、政近が周防有希を実の妹だとアーリャさんに明かし、改めて自分の家族と向き合おうとする。
5位は『わたしの幸せな結婚』の顎木あくみによる『宵を待つ月の物語 一』(富士見L文庫)が11月15日の発売を前にランクイン。魔を退治する神祇官(かむつかさ)の一族に連なる社城(やしろ)家が絶大な権力を持つ街に暮らす高校生の坂木夜花が、社城の家の宴会に手伝いに行って池に落ち、呆然としていたところを美貌の次期当主に見初められることにはならない幕開けから、別の運命の出会いをして不思議な経験をするストーリーへと進む。『わた婚』の斎森美世とは違った少女の活躍ぶりを楽しめそうだ。