【漫画】もしも中二病のおばあちゃんがアンドロイドをオーダーしたら? オタク女子の未来像に共感の声
――作品の着想から教えてください。
村崎ユカリ(以下、村崎):自分の老後について考えたことが最初です。将来的に私たちの世代は若い人が減り、介護人も足りなくなって介護ロボットが登場する可能性もあるのかなと。もしそうなれば、自分で好きにカスタムできたら楽しそうだなとアイデアを膨らませていきました。
――そんな空想を普段からされるんですか?
村崎:妄想が趣味なのでよくします。あとファミレスにある配膳ロボットがすぐに普及したのを見て、アンドロイドは意外と遠い話じゃないのかもしれないなと。特に全部を漫画に反映させてはいませんが、連想ゲーム的に色々なことを考えるのが好きなので。
ただ社会派な感じのものは描けないので、堅苦しくならないようにしました。気楽に楽しんで頂けるのが1番嬉しいです。
――登場するアンドロイドは、「魔界の第二王子」という設定やデザインなど、ユーモアがあふれています。
村崎:最初は執事とかお手伝いさんのような風貌のアイデアも浮かびましたが、描きたいと思うまでには至りませんでした。一番のきっかけになったのは友人と行ったドールイベント。翼が生えたキャラクターを精巧に再現したドールがいるんですよ。その出来が大変素晴らしくて...…。
それがギル様のキャラクターデザインの閃きに繋がり、ならおばあちゃんが中二病だと面白いかな、だったら家族も同じ感性だったというオチだとギャグ漫画としてきれいかな、という部分まで一気にまとまりました。
――普段からキャラデザインが上手くいくと、全体も固まる作風なのでしょうか。
村崎:作品によって違うかもしれません。商業作では特に、企画段階でどういうものを求められるかによって変わります。ただ先に作品のテーマやコンセプトがあっても、そこからキャラクター像が見えてくれば自然と決まってくるとは思います。
――本作はその後シリーズ化していきますが、これだけの反響は想定していました?
村崎:びっくりしました。正直少しだけ怖かったです。こういう老後を迎えたいと皆さんが思って下さったなら、私も一緒なので嬉しいです(笑)。
もう少ししたら持っている連載が落ち着くので、休みがてら集中的にXで本シリーズを描いていこうと考えるところです。
今でも漫画を描くのが好きですし、読んで感想をいただくことで原点を思い出すことができてます。なので今後も目の前の仕事に力を尽くしながら、Xでも趣味の漫画を描いていけたらと思ってます。連載中の『政略結婚はオタ恋のはじまり』もぜひ読んで頂けると嬉しいです。