『呪術廻戦』第30話「そういうこと」はなぜ屈指の人気エピソードに? 虎杖らの日常と恋模様に注目

『呪術廻戦』第30話「そういうこと」に注目

「そういうこと」の影となる小沢の気づき

 仲の良い3人とともに、虎杖に恋心を抱く小沢への共感の声も多く挙がっている。小沢という人物の存在も本エピソードの魅力として存在しているはず。

 とくに読者の感想とともに作中から引用されているのは、彼女が漏らした以下の台詞だ。

“私は私が嫌いな人達と/同じ尺度で生きている”

 小沢は虎杖が太っていた自分を容姿で判断しないところ、“私が知らない私”を見てくれるところに魅力を感じつつ、容姿で自分を判断する虎杖以外の男子を嫌っていた。しかし小沢と再会し開口一番に発した虎杖のとある言葉は“今の私なら/もしかしたらなんて…”と思っていた小沢に、自身が嫌っていた人たちと同じ尺度で生きていたことを気づかせる。

 たった数ページのなかで虎杖の明るく誠実な一面とともに小沢の暗い部分が描かれ、まばゆく虎杖や釘崎たちの楽し気な様子は小沢の影を強調する。そんな対比もあいまって小沢の気づきは読者に強烈な新鮮さを与えた。虎杖たちの光も、小沢の影も濃密に描かれた1話だからこそ「そういうこと」は多くの読者の印象に残るエピソードとなり得たのだ。

 アニメ第2期「懐玉・玉折」ではバスケットボールをする五条と夏油が描かれたりなど、原作には存在しないシーンも多く描かれた。アニメオリジナルの描写が存在するならば、3人の日常の解像度は高まるはず。そして小沢の切実な思いが声優の巧みな演技によって、より切ないものとして表現されることにも期待したい。

■製品情報
ちょこりんマスコット 呪術廻戦 vol.2 6個入りBOX
https://www.amiami.jp/top/detail/detail?gcode=GOODS-04384578
参考価格:4,950円(税込)
発売日:2024年1月下旬予定

メーカー:メガハウス
1BOX:6個入り
1個:マスコット+専用台座入り
サイズ:全長約50mm
素材:PVC

©芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

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