【ONE PIECE考察】最新105巻と25巻の表紙が一致! ワンピ研究家が解説する表紙トリビア

ワンピ研究家が解説する表紙トリビア

 『ONE PIECE』105巻の表紙には、以前から何か意味があるのではと言われていた25巻の表紙と完全にリンクした絵が描かれたことが話題となった。

 実は本作には、表紙やカバー下に様々な遊び心やトリビアがある。そこで今回は『ONE PIECE』ファンなら思わず唸る、単行本に関しての豆知識を、ワンピース研究家の神木健児氏に聞いた。

 ぜひ知っているトリビアがあるか、チェックしてみてほしい。

2冊で繋がる表紙

「105巻と25巻の表紙がリンクしているのが話題になりましたが、有名なところでいうと、2年後の麦わらの一味が再出発をする61巻と1巻も表紙がリンクしています。2年間も修行をしての再出発は、相当特別だと思うんですよね。そう考えると四皇の交代は、尾田先生にとってそれほどまでに特別な出来事なんだなと感じました。また『ONE PIECE』には、連続する2冊が対になっている表紙もあります。強大な敵と戦うエピソードでは大体登場し、アラバスタ編では21巻と22巻、エニエスロビー編では42巻と43巻、ドレスローザ編では77巻と78巻、敵・味方という構図でいえばホールケーキアイランド編では87巻と88感がそうでしょうか。そして記念すべき99、100、101巻では、初めて3冊で1枚になる表紙が描かれました。このとき最初に発表された99巻の表紙に少しエースの帽子が描かれていて、ファンとしては非常に興奮しましたね」

表紙に描かれるロゴの秘密

「通常、表紙に描かれているロゴは、全体の上にありますよね。しかし50巻だけは、少し下の真ん中らへんにあるんです。これは以前尾田先生が井上雄彦先生との対談で話していたのですが、『バカボンド』も1度ロゴが変わっていて。それを見て尾田先生は節目の50巻でロゴの位置を変えたそうです。しかし反響がなかったのですぐに元に戻したと話していました。他にも68巻では雪が積もっていたり、93巻ではワノ国っぽい柄になっていたりと、ロゴにも数々の遊び心があります」

背表紙の法則

「単行本の表紙を作っている会社があって、『ONE PIECE magazine』に掲載されたインタビューで明かされたのですが、背表紙に描かれているキャラクターは1人と複数が交互になっているんです。例えば1巻ではルフィが、2巻にはルフィとバギー、そして3巻にはゾロが描かれています。これはほとんどの背表紙でそうなのですが、初めてこの法則とは違う人数で描かれたのは、21、22、23巻で1人ずつ登場したクロコダイル、ルフィ、ビビなんです。最近はその法則もあまりないようですが、面白いですよね」

カバー下の遊び心

「『ONE PIECE』は表紙を外しても面白くて、ファンのなかではお馴染みのパンダマンは15巻からカバー下に登場しています。キャラクターの顔がパンダマンになっていたり、25〜35巻、39〜70巻ではカバー下の裏表紙にてパンダマンが冒険する姿が連続で描かれていました。表に出ていない部分でも、遊び心がすごいですよね。ちなみにカバー下の裏表紙にいつも描かれている世界地図は、近代的な地図制作の創始者といわれるアブラハム・オルテリウスが実際に描いた地図なんです」

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