冥王、炎帝、追撃者、死の外科医……『ONE PIECE』“通り名”がかっこいいキャラクターといえば?

『ONE PIECE』かっこいい“通り名”といえば?

 「週刊少年ジャンプ」での連載が最終章を迎え、さらに大きな盛り上がりを見せている『ONE PIECE』。我らが麦わら海賊団も偉大なる航路(グランドライン)の一大勢力となり、懸賞金額も跳ね上がってきたが、そのなかで「麦わら」(ルフィ)、「海賊狩り」(ゾロ)、「黒足」(サンジ)、「泥棒猫」(ナミ)など、“通り名/異名”が世界の海に轟いていることにワクワクさせられる。本稿では『ONE PIECE』の通り名についてあらためて考えてみたい。

 まずは「麦わら」。見た目、能力や戦闘スタイル、実績や性格など、通り名の由来はさまざまだが、一見して特段かっこよくはない「麦わら」も、一般性の高い言葉が特定の人物を表す異名になっているという点において、クールなものに思えてくる。「黒ひげ」(ティーチ)、「赤髪」(シャンクス)、「鷹の目」(ミホーク)など、シンプルに外見的特徴から名付けられたものも同様の魅力があり、本物の強者はシンプルな異名に落ち着く、という傾向もありそうだ。

 強者の威厳が漂い、単純にかっこいいのは「冥王」や「炎帝」だろう。

 「冥王」の異名を持つのは、元ロジャー海賊団の副船長で、海賊王の右腕としてグランドラインを制覇したシルバーズ・レイリー。ハーデス、あるいはプルートーという、神話における冥府の王を想起させるこの通り名は、強さとともに無慈悲なイメージもあり、若き日の“手のつけられなさ”が伝わってくる。

 「炎帝」は革命軍参謀総長で、まだ謎も多い重要キャラクター・サボの通り名だ。ある事件の後にそう呼ばれるようになっており、その真相とともに、この派手な異名とともに再登場するのが待ち遠しい。

 「追撃者(チェイサー)」もなかなかのかっこよさだ。この通り名を持つのは、麦わら海賊団の狙撃手・ウソップの父で、赤髪海賊団に所属するヤソップ。百発百中の狙撃の腕と、仕事人/職人的な隙のなさを感じるもので、朗らかなイメージとのギャップも味わい深い。

 さらに、“中二病”的な心をくすぐられるのが「死の外科医」。ハートの海賊団の船長で、ルフィのよきライバルでもあるトラファルガー・ローに付けられた通り名で、知的な印象と敵回したときの恐ろしさが強調されている。黒ひげ海賊団の船医・ドクQにつけられた「死神」と比較して“人の意志”を感じるのもいい。

 海賊だけでなく、海軍の重要人物にも通り名が付けられており、実力が明かされていない段階でもその強さや能力のヒントになっているのも、『ONE PIECE』が考察を呼ぶ作品たる所以のひとつになっている。これから登場する新キャラクターや、既存キャラクターの活躍による“更新”も楽しみだが、みなさんはどのキャラクターの通り名が好みだろうか?

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