【漫画】やりたいことは「いつか」ではなく「今」やるべき! 漫画家を夢見る女子高生への熱いメッセージ
ー-本作には多くの方から共感のコメントが投稿されています。今回の反響に対する感想を教えてください。
夏目にーに(以下、夏目):頂いたコメントにはすべて目を通しました。「年初めから心に刺さった」「やる気になった」という声が多くて非常にうれしかったです。
とくに印象深かったのが本作の投稿をご友人同士でシェアされていたことです。イラストを描いている友人の方へ「この漫画のとおりあなたも頑張ってね」というメッセージと共に本作の投稿をシェアされていました。そういったかたちで本作が活用されたこともうれしかったですね。
ーー本作を創作したきっかけを教えてください。
夏目:本作に登場する女子生徒は私が受け持っていた生徒がモデルになっています。モデルになった生徒は美術部の部長を務めたり、コンクールでは賞に選ばれたりなど、非常に活躍していた生徒でした。彼女が卒業するタイミングで作中に描いたメッセージを伝えましたね。
彼女に伝えたメッセージは高校生に限らず他の人にも伝わるものがあるのではないかと思い、自身の体験を漫画として発表しました。
ーー本作を描くなかで印象に残っているシーンは?
夏目:作中では大学生、社会人になっていくにつれて挑戦をしなくなってしまうというシーンがありますが、このシーンは自分への戒めとしても表現することができたなと感じています。
また自分の作品が納得いかなくても、作品を世に出すことでなにか反応が返ってくるかもしれない。学べることもあるだろうし自分の作品も溜まっていくので、とりあえず世に出してみよう。そんなことを漫画として描くことができてよかったと振り返っています。
ー-「とりあえず世に出してみよう」というメッセージに共感の声が多く寄せられていました。
夏目:美術部の生徒たちと接するなかで納得できないからコンクールに出さないという姿を目にします。そのため「ここまでつくったのだから世に出してみよう」といったメッセージは学校でも言っています。
このメッセージは生徒たちに向けたものでありつつ、私自身に対するメッセージでもありますね。私の作品はプロの方と比べるとまだまだ未熟な部分もありますが、未熟な作品でもだれかに伝わることもあるので。そういったことをみなさんに受け取ってもらえたらうれしいです。
ー-本作の続編を投稿するかもしれないと伺いました。
夏目:本作に対し大きな反響を頂くことができたので、すぐにつづきを描こうと思いました。続編ではモデルになった生徒が大学を卒業し、そのあとどうなったのかといったことをドキュメンタリータッチで描く予定です。
本作のように読者の方へエールを送るような作品になるかはわかりませんが、事実を描きつつ良い話にしていきたいと思っています。
ーー夏目さんは先生の体験を題材とした漫画を多く発表しているかと思います。その理由は?
夏目:自分が実際に見た体験を描くことが作品のオリジナリティにつながっていくのではないかと考えています。そのため先生として目にした体験や思ったことを題材に作品をつくろうと思いました。現在は漫画を投稿し始めて6年目になります。
ーー創作活動を継続するための秘訣は?
夏目:作品を投稿すると「先生はこんなことを思っていたのか」「学生時代を思い出した」といった感想を頂くことができ、その声がうれしくて活動をつづけることができているのかと思います。
普段は画家として絵画の制作も行っていますが、発表しても反応が返ってこないことが多くあります。また先生として生徒に伝えようとした言葉がなかなか伝わらない、もしくは伝わっていても目に見えるかたちで反応を貰えないことも多いです。
SNSに漫画を投稿するなか、作品の発表後すぐに反響がもらえることにはとても救われています。漫画を通じて色々な人とつながっていくこともうれしいですね。
ー-今後の目標について教えてください。
夏目:先生として生徒に伝えていることの延長として、人をやる気にさせるようなエールやメッセージを漫画でも伝えていきたいです。もちろん漫画で描いていることすべてを生徒に伝えることはできていませんが、漫画で表現したことを生徒にも伝えられればと思います。
現在は先生と画家の活動が軸になっていますが、今後は漫画の活動も頑張っていきたいですね。