【江口寿史と時計】「これまでの漫画家人生を語るうえで欠かせないのが腕時計」

開発者と自身の感性が近いWMT

 江口のコレクションには、王道から外れた腕時計も多くラインナップされている。香港の時計ブランド、WMTの腕時計もそのひとつだ。ロレックスのアンティークモデルを忠実に復刻したモデルを、既に6個ほど購入している。

「WMTはインスタグラムで見てかっこいいと思って、買い始めたんですよ。アンティークロレックスは凄く欲しいんだけれど、高いじゃない。WMTなら手が出やすい価格帯で、日常的に身に着けて楽しむことができる。デイトナはもちろんだけれど、ミルガウスの初号機や2号機みたいな通好みのモデルまで復刻しているのは、凄いよ!」

 レプリカモデルを出しているメーカーはいくつもある。そんな中で江口がWMTを愛する理由は、発売されるモデルが自分好みで、開発者と感性が近いと思えるからだそうだ。作り手の顔が見える腕時計、というわけである。

「例えば、このチュードルのイカサブの復刻なんて、エイジングされた風合いまで忠実に作ってある。ジーパンのレプリカメーカーと一緒ですね。マニアックなモデルを復刻するので、次に何を出すのかな~? と想像するのも楽しみなんです」

WMTの腕時計は、型番から“4桁”といわれる時代のアンティークロレックスを、忠実に模したもの。ムーブメントはセイコー製で、本物のアンティークロレックスよりケースの厚みがあるが、顔つきはそのままだ。日焼けしたインデックスや文字盤、針の錆びまで再現している。「ヴィンテージのジーンズも何本か持っているんだけれど、高価だし、もったいなくて履けない(笑)。アンティークロレックスも、手にしてもきっとしまい込んじゃう。WMTは、普段使いするにはいい腕時計なのです」

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