猫好きも魅了するトイプーのアイドル性とは? シニアになっても更新し続ける“可愛いの最高記録”

猫好きも魅了するトイプーのアイドル性

 3匹の愛猫と暮らし、ねこライターを名乗っている筆者は自他ともに認める猫好き。だが、『うちのトイプーがアイドルすぎる。』(道雪葵/KADOKAWA)を手に取ると、猫への忠誠心が揺らいだ。自由気ままな我が家の猫たちとは違い、全身を使って愛情を表現する犬という動物も愛おしく思えたから。

 本シリーズに描かれているのは、作者である道雪氏と愛犬・クーさんの微笑ましい日常。トイプードルのクーさんはこれまでに数多くのあざとかわいい姿を披露し、多くの愛犬家や動物好きをキュンとさせてきた。

 そんな大人気シリーズの最新刊には、シニア期の愛犬に対する作者の想いが詰め込まれており、胸が締め付けられた。本作は、命と向き合うことの重さを再認識できる一冊でもある。

愛犬クーさんと過ごすコミカルな日常

 クーさんが作者宅にやってきたのは、今から14年前のこと。作者はもともと動物が大の苦手だったが、クーさんとの出会いにより動物好きに。2人の日々は、とてもコミカルだ。

 例えば、クーさんは人家族同士が「アレ」や「ソレ」といった略語で意思疎通をするように、散歩に行きたいアピールを簡略化。玄関前の引き戸に体を半分だけ入れ、おねだりをするようになったそう。長い間、一緒に暮らしてきたから見出した、この意思伝達法はなんとも微笑ましい。

 また、おいしいものを食べた後にハイテンションになるのもクーさんのかわいい個性。音の鳴るボールを咥えて鳴らし、喜びを表現するそう。感情の度合いによって尻尾の振り方も変え、「微ぶり」「中ぶり」「強ぶり」「神風」と、多彩な動きを見せてもくれる。

 こうした無邪気さに思わず目尻が下がってしまい、同時に些細な変化に気づける作者のワンコ愛に心打たれた。全身を使って気持ちを伝えてくれる愛犬を見ては、笑顔になれる日常……。自称・猫の下僕である筆者から見ても、そんな毎日は羨ましく思える。

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