『探偵はもう、死んでいる。』『竜と祭礼』……新時代を拓く、新人賞発の尖ったラノベたち

シリーズ化だけが評判の証明とは限らない。一般向けの文学賞から出た作家のように、受賞作とは違う世界観や登場人物で、自分の持ち味を発揮していく新人もいる。一例が、第13回小学館ライトノベル大賞でガガガ賞と審査員特別賞を獲得した八目迷だ。


単巻ものが評判になりにくいライトノベルだが、『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』がミステリ読みに絶賛されたことがきっかけで、一般小説へと進出し直木賞獲得に至った桜庭一樹の例もある。


映像化を経て大ブレイクする例は『はめふら』や『涼宮ハルヒの憂鬱』をはじめ多々ある。『ソードアート・オンライン』『魔法科高校の劣等生』などに並ぶ電撃レーベルの大看板へ育つ可能性大のシリーズだ。
■タニグチリウイチ
愛知県生まれ、書評家・ライター。ライトノベルを中心に『SFマガジン』『ミステリマガジン』で書評を執筆、本の雑誌社『おすすめ文庫王国』でもライトノベルのベスト10を紹介。文庫解説では越谷オサム『いとみち』3部作をすべて担当。小学館の『漫画家本』シリーズに細野不二彦、一ノ関圭、小山ゆうらの作品評を執筆。2019年3月まで勤務していた新聞社ではアニメやゲームの記事を良く手がけ、退職後もアニメや映画の監督インタビュー、エンタメ系イベントのリポートなどを各所に執筆。
■紹介シリーズ
二語十『探偵はもう、死んでいる。』シリーズ(MF文庫)
シリーズ公式サイト:https://mfbunkoj.jp/product/tantei_dead/321907000793.html
筑紫一明『竜と祭礼』シリーズ(GA文庫)
出版社サイト:https://www.sbcr.jp/product/4815603960/
八目迷『夏へのトンネル、さよならの出口』(ガガガ文庫)
出版社サイト:https://www.shogakukan.co.jp/books/09451802
八目迷『きのうの春で、君を待つ』(ガガガ文庫)
出版社サイト:https://www.shogakukan.co.jp/books/09451842
佐野徹夜『君は月夜に光り輝く』(メディアワークス文庫)
特設サイト:https://mwbunko.com/title/kimitsuki/
佐野徹夜『さよなら世界の終わり』(新潮文庫nex)
出版社サイト:https://www.shinchosha.co.jp/book/180190/
安里アサト『86-エイティ・シックス-』シリーズ(電撃文庫)
シリーズ公式サイト:http://dengekitaisho.jp/special/23/eighty-six/





















