【漫画】Vtuberの握手会、“中の人”が別人だったら? 着ぐるみならではの魅力を描く漫画が面白い

「表情が変わらない」からこそ、伝わるものがある。そんな着ぐるみならではの魅力を、VTuberという存在と組み合わせて描いた漫画『VTuberの着ぐるみを着て握手会をする話』がXに投稿された。
幼い頃から着ぐるみを愛してきたという作者・テスパさん(@tesuri_pandemic)は、どのような思いで作品を描いたのか。制作の裏側について話を聞いた。(望月悠木)
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――「VTuberの着ぐるみを着てイベントを行う」という切り口でしたね。
テスパ:もともと幼い頃から「着ぐるみ」が好きで、VTuberについても2017年の黎明期から見ていました。VTuberが現実で行っているライブイベントを見て、そこでファンと交流する姿から、「VTuberが自身の着ぐるみを着てファンと交流する」というテーマを思いつきました。
――モデルにしたVTuberなどもいるのでは?
テスパ:ホロライブの宝鐘マリンという方が、自身をマスコット化したキャラである「クマリン」の着ぐるみを着て、スタッフにドッキリを仕掛ける動画があります。本作の空気感やキャラクターの反応は、そこから大きなインスピレーションを受けました。
――ストーリーはどのように構成していったのですか?
テスパ:作中のDIS/EMBERは架空の存在ですので、知らないキャラが、知らないVTuberの着ぐるみを着ても、読者は感情移入がしづらいだろうと思いました。そこで読者の目線に立てるキャラとしてケイを配置しました。そのうえで、ケイが握手会を経て、「何を思い」「どのように変化するのか」といったことを考えた時、「ミキやカスミの助けを借りず、1人でイベントを支えるキャラに変化していく」という展開にしました。
――前半から中盤まではコメディで、終盤ではシリアスさのある内容でしたね。
テスパ:ネームを起こしている際、オチをつけるために何らかのイベントがほしくなりました。また、何かトラブルを起こしたほうが、着ぐるみの「表情の変わらなさ」によるコミュニケーション不全が際立ち、「着ぐるみならではの面白さや魅力が出せるのでは?」と思いました。
――着ぐるみという設定を最大限に活かそうと。
テスパ:はい。そこからケイの変化を取り入れたことで、思いのほかアツい展開になりました。また、作品を通して、VTuber目線の苦労や工夫にフォーカスするよりは、着ぐるみの特性や魅力にフォーカスするよう意識しました。自分が着ぐるみを着たり描いたりする側の人間なので、そのほうが実体験に根ざした臨場感が得られると思ったんです。
――ケイやミキ、さらにDIS/EMBERのビジュアルでこだわったことは?
テスパ:「デザインに何かしらのルールを設けたほうがVTuberらしさが出るのでは」と思い、DIS/EMBERは干支の辰と卯がモチーフとなっています。また、ケイとミキは中盤以降あまり登場しないので、読んでいて「誰だっけ?」とならないよう、ミキには黒ベタと眼鏡、ケイには猫耳を与え、なるべく印象に残るよう心がけました。
――キャラで言えば、着ぐるみの表情が終始変わらないのも面白かったです。
テスパ:着ぐるみの「どんなときでも表情が変わらない」という要素がとても好きで、普段からそこを魅力的に描くことに執心しています。また、二人羽織において、「『どちらの表情も見えない』というのはかなり面白いのでは?」という魂胆はありました。あくまでフーカというキャラクターとして動き、ケイでもミキでもないキャラとして成立するのが面白いなと。
――最後に今後の目標など教えてください!
テスパ:これからも、これまで通りマイペースに着ぐるみをテーマにした漫画を描いていく予定です。大変ニッチなテーマではありますが、興味があればまた読んでもらえると嬉しいです!
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