新型コロナウイルス休校措置に出版界からの支援続々 「子どもたちにとって新しい出会いや発見の時期に」
新型コロナウイルスの困難を乗り越えるために
一方で出版社では、付録付き雑誌の発売を延期するなどの対応に追われている。付録を製作している中国の工場が稼働を停止し、生産が遅れているからだ。
毎年大人気で売り切れ店が続出する「DEAN & DELUCA」とのコラボ付録を予定していた集英社の女性ファッション誌『Marisol』4月号(3月6日発売)では、生産が間に合わないとして付録を中止、価格を下げて販売している。生産体制が整い次第、改めて別の号で付録にするという。同じく集英社の女性ファッション誌『MORE』5月号(3月28日発売)でも、特別付録「JILL by JILL STUART」とのコラボ付録が中止となっている。
もちろん影響は女性誌にとどまらない。集英社でも『サライ』4月号(3月9日発売)に予定していたバッグ付録を延期。隔週刊行されているディアゴスティーニ・ジャパンの『JAL旅客機コレクション』も今後影響が収まるまで月に1回の刊行となるという。さらに小学館『ちゃお』4月号(3月3日発売)など児童向け雑誌にも影響が出ている。
現在、新型コロナウイルスによって9割超の企業に影響が出ている(参考:NHK NEWS WEB:9割超の企業 感染拡大で「すでに影響」「今後 影響」)とされており、出版業界もまた例外ではない。そんな最中だからこそ自社の強みを活かした方法で社会貢献しようとする姿勢は、この大きな困難を乗り越えていく上で大切なものだろう。未来を担う子どもたちがこの機会に読書の幅を広げ、困難に立ち向かうための精神を養い、賢明な判断を下せる人間に成長していくことを願いたい。