『ホーム・アローン2』がミレニアル世代に与えた大きすぎる影響 今なお続くシリーズに

『ホーム・アローン2』今なお人気が続く理由

 12月23日放送の『金曜ロードショー』(日本テレビ系)で『ホーム・アローン2』が放送される。毎年色褪せることなく、クリスマスの時期になると思い出される『ホーム・アローン』シリーズ。ほかの映像作品に引用されることも多く、近年でも『アイアンマン3』でトニー・スタークが家に一人でいた少年に対して「ホーム・アローンか?」と言うセリフがあった。

 『ホーム・アローン2』で主演を務めるのは、もちろん『ホーム・アローン』に引き続き天才子役だったマコーレー・カルキン。当時12歳だったカルキンは、本作で約450万ドルのギャラを得たことで知られている。脚本・製作はジョン・ヒューズ。『ブレックファスト・クラブ』や『フェリスはある朝突然に』など、青春映画の金字塔といえる作品を生み出してきた名監督の一人だ。

 1作目の『ホーム・アローン』はタイトルの通り、カルキン演じるケビンがクリスマスの夜に家に置いてけぼりにされてしまう話だ。ケビンは、普段大家族で騒がしく暮らしている一家がいなくなって悲しさを覚えつつ1人を満喫しようとするが、留守だと思った泥棒が侵入してくる。それに気がついたケビンは、いろいろな罠を仕掛けて泥棒たちを弄んでいく。

 シリーズ2作目にあたる『ホーム・アローン2』では、ケビンがなんと誤ってニューヨーク行きの飛行機に乗ってしまい、家ではなく世界一の大都会ニューヨークに置き去りにされてしまう。そこでなぜかまた、前回と同じ泥棒のおじさん2人組に出会ったケビンは、おもちゃ屋さんを襲おうとする彼らを痛い目に遭わせようとする。

 本作で有名なのは、ケビンが泊まるプラザホテルで、前アメリカ大統領であるドナルド・トランプがカメオ出演をしているということ。のちにカルキンは、トランプが出演しているシーンのカットを求めるファンの声に賛同した(※1)。

 そもそも、あれほど小さな男の子が、大都会ニューヨークに放り出されたらかなり危険なことは分かるだろう。映画なのでそこは目を瞑るにしても、10歳なのにかなりの距離を移動しているようにも思える。9.11のテロで倒壊する前のワールドトレードセンターや、自由の女神が見える場所はマンハッタン島の南側にあるが、クリスマスツリーが印象的なロックフェラーセンターや宿泊するプラザホテル、鳩おばさんがいるセントラル・パークは、中央から北側に位置しているのだ。ケビンの行動力と、地図を見て名所にたどり着ける能力の高さがわかる。

 また、ケビンが宿泊したホテルのルームサービス代は膨大なものだ。彼が作品の中で積み上げたルームサービス代は967.43ドル(現在の日本円で約13万円)。現在は物価の高騰により、この値段を払えたニューヨーカーたちでさえ、田舎の家に大量に流出しているとのこと。今これだけのルームサービス代を払える人は、真のお金持ちと言えるかもしれない。

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