『ホーム・アローン2』がミレニアル世代に与えた大きすぎる影響 今なお続くシリーズに

『ホーム・アローン2』今なお人気が続く理由

 本作で印象的なのは、ケビンが持っていたテープレコーダーだ。ミレニアル世代のクリスマスの思い出の一つに、本作がきっかけで開発された「TalkBoy」というおもちゃが挙げられている。TalkBoyは映画の撮影が始まる数週間前に、ジョン・ヒューズとおもちゃ会社の幹部数名が、土壇場で思いついたものだった(※2)。子供の手のひらに収まるサイズで、背面には握りやすいように取っ手が付属。伸縮自在のマイクとカセットテープがあり、音や会話を録音することができる。また、チューナーを使って、録音した音声をスロー再生したり、スピード再生したりすることもできる。

 そんな魅力的なTalkBoyは、映画の小道具から、最もホットな(そして最も入手困難な)ホリデーグッズになり、最終的には製造中止に。その後コレクターズアイテムとしてカムバックするという伝説的な商品になった。

 当時の子供たちにそれだけ大きな影響を与えただけあって、子供たちが大人になった今も、そして今後も『ホーム・アローン』シリーズはクリスマス映画として語り継がれていくであろう。カルキンが主人公を演じたのは『ホーム・アローン2』までだが、別キャストでシリーズ自体は続いており、昨年にはディズニープラスで『ホーム・スイート・ホーム・アローン』という新作が配信された。主演は『ジョジョ・ラビット』のアーチー・イェーツで、ケビンの兄バズとして1・2作品目に出演していたデヴィン・ラトレイも出演しており、現在でもまだまだ人気の高い作品であることがうかがえる。

参考

※1 https://www.cnn.co.jp/showbiz/35165197.html
※2 https://www.vanityfair.com/hollywood/2022/11/home-alone-2-and-the-wild-weird-origin-story-of-the-talkboy
https://www.fatherly.com/entertainment/home-alone-2-20-year-annivesrary-better-than-home-alone

■放送情報
『ホーム・アローン2』
日本テレビ系にて、12月23日(金)21:00~22:59放送
※放送枠5分拡大
監督:クリス・コロンバス
製作:ジョン・ヒューズ
脚本:ジョン・ヒューズ
音楽:ジョン・ウィリアムズ
出演:マコーレー・カルキン(声:矢島晶子)、ジョー・ペシ(声:青野武/※多田野曜平)※追加収録部分、ダニエル・スターン(声:江原正士)、ブレンダ・フリッカー(声:藤波京子)、キャサリン・オハラ(声;鈴木弘子)、ジョン・ハード(声:有本欽隆/※菅生隆之)※追加収録部分
©1992 Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.

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