声優・岡本信彦が明かす『フォグランド』の予測不能な面白さ 「読者を飽きさせないテンポが徹底されている」

岡本信彦が明かす『フォグランド』の面白さ
『フォグランド』(POGO/LINEマンガ)

 LINEマンガで配信中のウェブトゥーン『フォグランド』は、謎多き国際刑務所へ赴任した化学教師・ダンテが、ある暴動をきっかけに刑務所の中に閉じ込められてしまい、そこから脱出を目指す物語だ。

 迫力に満ちたバトルをはじめ、SF、ホラー、ミステリー、さらには思わず力が抜けるようなコミカルな描写まで、多彩な要素が盛り込まれた本作。スクロールするたびに状況が変化する予測不能な展開と、次々に現れる強烈なキャラクターも大きな魅力となっている。

 そんな『フォグランド』のPVで、ナレーションやダンテ、ナンバー182など主要な役どころを演じたのが声優の岡本信彦だ。作品を読んだ印象やPV収録の裏側、思わず続きを読みたくなる本作の魅力について話を聞いた。

 

『フォグランド』スペシャルPV CV:岡本信彦・石川界人

『フォグランド』は「読み進めるほど期待が膨らむ作品」

――最初に『フォグランド』を読まれた際、作品全体にどのような印象を持ちましたか?

岡本信彦(以下、岡本):とにかくテンポがよくて、引きの強い作品だと思いました。縦読みマンガが数多くあるなかでも、「いったい何が起きているんだろう」と思わせる場面や、一コマごとに衝撃を受けるような意外な展開が多い。自然と引き込まれていきましたね。

 キャラクターの登場のさせ方も、すごくバランスがいいんです。物語が進むにつれて、メインキャラクターになりそうなほど存在感のある人物が次々と出てきて、さらに強い者が現れる。そのインフレのさせ方も含めて、読者を飽きさせないテンポが徹底されているなと感じました。

――バトルを軸にしながらも、ひとつのジャンルでは説明しきれない作品ですよね。

岡本:そうですね。物語を読み進めると、バトルマンガとしての面白さがしっかり見えてくる。ただ、SFのような雰囲気もあれば、ホラーやミステリーの要素もあるんです。さまざまなジャンルの魅力が組み合わさった作品だと思います。

 ひとつの言葉で簡単に説明できないからこそ、「この先、物語がどこへ向かうんだろう」という期待が生まれる。その予測できなさも、『フォグランド』の大きな魅力なのかなと。

――次々に個性的なキャラクターが登場しますが、読まれた範囲で特に印象に残った人物を教えてください。

岡本:一番はドリルヘッドですね。まず、この作品には「フォグとは何なのか」という大きな謎があります。フォグを取り込むと、身体の一部分が強くなったり、何らかの能力を得たりするような描写がある。でも、ドリルヘッドの場合は……頭が強くなったということなんでしょうね(笑)。

 キャラクターの攻撃も、それぞれインパクトが凄まじいんですよ。すごくユニークですし、子どもの頃に夢中になったバトルマンガを思わせるような楽しさもあって。シリアスな世界観のなかにコミカルな発想が入り込む、そのバランスが絶妙なんです。

 作品全体が、いい意味で意外性に包まれていると思います。「これがありなら、次はどんな能力を持ったキャラクターが出てくるんだろう?」と、読み進めるほど期待が膨らむ作品です。

――個性的な能力や戦い方に目を奪われますが、その一方で、物語の根幹にはまだ明かされていない謎が数多くあります。

岡本:序盤でいえば、やはり「そもそもフォグとは何なのか」という部分が大きなフックですよね。その正体も、すべてがすぐに明かされるわけではない。

 物語は、ダンテがなぜ捕らえられたのかというところから始まりますが、その理由も含めて、読者にはまだわからないことが多いんです。答えが簡単には見えてこない。だからこそ、作品全体に漂うミステリアスな空気が、より強くなっているのだと思います。

――バトルの爽快感と、先を読み解きたくなる謎。その両方が楽しめる作品ですね。

岡本:そう思います。特にバトルマンガが好きな方には、かなり刺さるのではないでしょうか。戦いのテンポがよくて、読んでいて純粋に気持ちがいいんですよね。物語を読み進めていくと、キャラクターたちがいろいろな「強さ」を持っていることが見えてくる。背景や能力が少しずつ明らかになっていくところも、本作の面白さだと思います。

縦読みだからこそ生まれる衝撃

――今回のPVの収録にあたって、台本を読んで感じたことを教えてください。

岡本:今回はダンテとナンバー182、さらにナレーションも……という形で、まるっと僕の声でやらせていただいています。ただナレーションに関しては、客観的な立場から情報を読むのではなく、ダンテとして語るものなんです。

 「フォグとは何なのか」という謎があり、バトルもあれば、SFやホラーの要素もある。短時間で紹介するにはかなり情報量の多い作品なので、限られた尺のなかで作品の魅力を伝えて、まだ『フォグランド』を知らない方にも興味を持ってもらう。そういうことを意識した台本になっていました。

 それをPVのなかでどのように見せるのかは……監督の手腕にかかっています(笑)。僕も声優として、作品の持つ勢いや謎めいた空気をきちんと伝えられるようにしたいと思いましたし、完成した映像を見るのが楽しみです。

――作品の魅力をアニメーションとしてではなく、今回のようなPVで届けるときは、どのようなことを考えながら収録に臨んでいるのでしょうか?

岡本:PVを見てもらった先に、やはり原作を読んでもらいたいという気持ちがあって。まず考えるのは、どうすれば『フォグランド』に興味を持ってもらえるのか、ということですね。

 声はあくまで、PVを構成するひとつの要素でしかないので。映像や音楽なども含めた総合的な表現として、作品の魅力が伝わることが何より大切だと思っています。声だけが目立てばいいわけではなくて、PV全体を通して「この作品を読んでみたい」と感じてもらわなければならない。そのなかで、声優としてどのような役割を果たせるのか。そこを考えながら収録に臨んでいます。

――『フォグランド』はLINEマンガで配信されているウェブトゥーン作品です。岡本さんは縦読みならではの面白さをどのような部分に感じていますか?

岡本:縦読みマンガを描いている方から、「スクロールした先で、どう読者を驚かせるかを考えてコマを作る」という話を聞いたことがあって。紙のマンガの場合、見開きで勝負したり、ページをめくった先に大きな驚きを置いたりできますよね。ホップ、ステップ……と来て、ページをめくった先でジャンプするような構成、といえば伝わるかな。

 縦読みマンガにはページをめくる動作がないので、スクロールの流れを使って、どう驚きを作るかを考えなければならないんですよね。短いコマや暗いコマを挟んで一度流れを切り、そのあとに大きなコマを見せる、といった演出もあります。

 『フォグランド』は、そうした見せ方がよく練られていると感じました。スクロールした先で、突然世界が大きく広がるようなコマもある。縦読みという形式だからこそ生まれる衝撃が、作品のスピード感や予測不能な展開とうまく結びついているんだと思います。

――スクロールの先に何が現れるのかわからない感覚が、作品に漂う謎とも相性がよさそうです。声優として日頃から多くのマンガや台本に触れるなかで、岡本さんご自身は、どのような要素を持つ物語に心を引かれることが多いのでしょうか。

岡本:設定はかなり大事だと思います。本作には「フォグとは何なのか」という謎がありますし、設定そのものに、読者の好奇心を刺激する力があるかどうか。あとは、会話劇が面白い作品は強いと思いますね。

――会話の掛け合いそのものが面白い作品もあれば、やり取りを通してキャラクターの個性や関係性が見えてくる作品もありますね。

岡本:どちらも好きなのですが、説明台詞が長く続くものよりは、短いやり取りのなかで会話が成立して、そこから世界観について考えられる作品のほうが好みかもしれません。すべてを台詞で説明するのではなく、少し余白が残されていて、読んだ側が考察できる……そういう会話に惹かれます。

 説明台詞が多くなる場合は、文章そのものの力もかなり重要で。伝え方によっては、だんだん授業のように聞こえてしまうこともあるので、声優として読むときは、「なぜこのキャラクターが今、この説明をしているのか」を考えます。

 たとえば、台詞の根底に恨みや憎しみがあるなら、そこに感情を乗せる。淡々としたキャラクターだったとしても、ただ平坦に読むのではなく、言葉の核にある感情を考えながら変化をつける……そういうことは意識していますね。

 職業病なのか、マンガを読んでいて長台詞や長い説明が出てくると、「自分だったらどう読むだろう」と考えてしまいます。作品によっては、声優としての力を試されているように感じて、むしろ挑みたくなることもあって(笑)。

岡本が感じる「時代の巡り」とは

――岡本さんは、声優として作品に出演するだけでなく、作品の原案制作や朗読劇の審査員など、作り手に近い立場からもさまざまな企画に関わっていらっしゃいます。そうした経験を重ねるなかで、面白い物語に共通するものは何だと感じていますか?

岡本:以前は自分でもはっきりとはわかっていなかったのですが、結果的には「変化」なのかなと思います。

 物語には起承転結がありますが、大きな起承転結があるだけではなく、「起」のなかにも、さらに小さな起承転結が必要になる。ひとつの段階を長く続けるのではなく、そのなかでも細かく展開を変化させなければ、人は飽きてしまう。そういう話を聞いたことがあります。

 最近は、刺激の多い動画やマンガ、コンテンツに慣れている方も多いと思います。だからこそ、変化がなく、同じ状態が長く続くと、楽しさを感じにくくなっている部分もあるのかもしれません。

――声優として長く活動されるなかで、視聴者としてマンガやアニメを楽しむときの見方にも、変化を感じることはありますか?

岡本:マンガに関してはそれほど読み方が変わった感覚はないのですが、アニメの見方は大きく変わりました。

 新しいアニメの第1話を見るときは、単純にストーリーを追うだけでなく「なぜこの作品が流行っているんだろう」と考えてしまうので。作品そのものの流行だけでなくて、声優として、今はどのような芝居が求められているのかも気になります。

 あくまで個人的な感覚ですが、少し前まではナチュラルで、あまり強く色をつけすぎない芝居が求められることが多かった印象があるんですよ。ただ、今は比較的、濃い味の芝居も好まれているように感じていて……。時代は巡るのかもしれませんね(笑)。

 現場で役者に求められるものも、少しずつ変わっていると思います。以前は、「自分はこの芝居がいいと思います」と強く提示する、突破力のあるタイプが求められる場面も多かった。一方、今は監督やプロデューサー、原作の先生などが求めるものを理解して、柔軟に応えながら一緒に作品を作っていける役者が好まれている。そんな印象があります。

――最後に、今回のPVをご覧になる方や、この記事をきっかけに『フォグランド』を知る方へ、メッセージをお願いします。

岡本:『フォグランド』は、僕が少年の頃に読んでいたマンガとはまた違う、現代ならではの展開の速さと読みやすさを持った作品です。

 謎めいた世界観や迫力のあるバトルはもちろん、次に何が起きるのかわからない驚きが途切れない。まず1話を読んでもらえれば、僕がなぜこんなに「面白い!」と話しているのか、きっとわかってもらえると思います(笑)。

 なので、まずは3分時間をください。読むのが速い方なら、3分もかからないかもしれません。きっと『フォグランド』の予測不能な世界へ引き込まれると思います。ぜひPVとあわせて、原作も読んでみてください!

岡本信彦

◾️作品情報
『フォグランド』
著:POGO
出版社:LINEマンガ
作品ページ:https://manga.line.me/product/periodic?id=Z0004219
PVはこちらから!:https://youtu.be/KgPPRWu1vhA

■キャンペーン情報
『フォグランド』全話無料キャンペーン
開催期間:8月13日0:00~8月26日23:59
※先読み有料話は除く

『フォグランド』ミッションイベント
開催期間:8月13日0:00~8月16日23:59
内容:ミッションを全てクリアすると達成者全員にマンガコインをプレゼント

「LINEマンガ」公式Xキャンペーン
開催期間:8月13日0:00~8月17日23:59
賞品:声優・岡本信彦の直筆サイン色紙(抽選)、「えらべるPay」1,000円分(Wチャンス)
参加方法:「LINEマンガ」公式Xアカウント(https://x.com/LINEmanga)をフォローし、該当ポストをリポスト

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