FANTASTICS 木村慧人が語る、美へのこだわり「足りないくらいがちょうどいい」

FANTASTICS木村慧人が語る、美へのこだわり

 FANTASTICSが幻冬舎とタッグを組み、毎月書籍を発売するプロジェクト『GL-9 ~FANTASTICS BOOKS~』。その第七弾として、木村慧人のビジュアルブック『Visuarts』が9月12日に刊行された。

 FANTASTICSのパフォーマーとして活躍する傍ら、俳優業でも目覚ましい活躍を見せている木村慧人。1st写真集『Palette』(主婦と生活社)から約1年ぶりとなる本作は、徹底的に“美”を追求した一冊。東京と韓国を舞台に、ページをめくるたびに異なるスタイリングとヘアメイクで、これまでに見せたことのない多彩な表情を切り取っている。

「1ページめくるたびに違う僕を感じられる」と本人が胸を張る渾身のアート作品は、どのようにして生み出されたのか。ビジュアルへの並々ならぬこだわりや、俳優業を通して芽生えた表現者としての意識の変化、そしてグループの今後の野望まで、じっくりと話を聞いた。

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衣装やメイクを変えることによって引き出される表情もある

ーー今、目の前に完成した『Visuarts』がありますが、ご覧になっていかがですか?

木村慧人(以下、木村):カバーを見ただけでめちゃくちゃいいものができたなと思います。カバーのレイアウトもすごくこだわっているんですよ。写真からタイトルロゴのイメージ、色も考えて。中身も、1ページめくるたびに違う僕を感じられるくらい、いろいろな表情やシチュエーションで撮影しました。渾身の一冊です。

ーー「1ページごとに違う僕を感じられる」とのことですが、本当に全ページ違うのではないかというくらい多くのスタイリングですよね。全部で何パターン用意したのでしょうか?

木村:20ポーズくらいあると思います。

ーーかなりありますね! 撮影も何回かに分けて行われたそうで。

木村:はい。東京で2回、韓国で1回撮りましたし、髪色も黒と金の2パターンあります。

ーー染めたのはこのため?

木村:はい。1年前に1st写真集『Palette』を出させていただいたんですが、そのときは1冊通して黒髪で。今回はビジュアル重視のアートっぽい作品にしたかったので、全部同じ髪色ではなく、金髪も入れました。

ーー今お話にもありましたが、それこそ1年前に1st写真集『Palette』を出されて、1年後にこの『Visuarts』を出すことになったわけですが、今回は写真集ではなく“ビジュアルブック”と銘打ったのはどうしてでしょうか?

木村:贅沢な話ですよね。前回は“ザ・写真集”という旅先での僕を収めた正統派な感じのものが完成したので、今回は“美”強めなものにしたいなと思って、ビジュアルブックにしました。『Visuarts』というタイトルはビジュアルとアートを組み合わせた造語です。アートブックっぽさも出したかったので、自分が写っていないページや目元だけのページなどもあったりして。そういうところもこだわっています。

ーー見せ方にも木村さんのこだわりが詰まっているんですね。

木村:「こういうことをやりたいです」と言うと、スタッフさんからも「だったら、こういうのはどう?」って提案していただいて。みんなで作り上げました。

ーーそもそもアートブックやビジュアルブックにはご興味があったのでしょうか?

木村:はい、見る分には好きでした。自分が出すとは思わなかったです。

ーー作りたくても簡単に作れるものでもないですしね。

木村:はい。こういう機会じゃないと作れないし、恵まれているなと思いました。作ってみて、やはり衣装やメイクを変えることによって引き出される表情もあるんだなと思いました。

ーー今回撮ったことで、新たにご自身で見つけたご自身があると。

木村:めちゃくちゃあります。カバーの、ちょっと口が開いている感じとか顔半分が見えていなくてミステリアスな感じとかもいいですよね。この写真は唯一カラコンを入れています。

ーー逆に言うと、他の写真はカラコンを入れず?

木村:はい、基本的に裸眼で勝負しています!

ーー本書を見させていただいて、木村さんはどんな衣装やヘアメイクも似合うなと改めて思いました。

木村:うれしいです。以前、顔診断をやったら「かわいいもカッコいいもいける顔」って言われたんです。それが活かせているんだと思います。

ーー顔診断でデータとしても出ているんですね。木村さんのパブリックイメージはかわいらしいですが、ライブではゴリゴリに踊ったりカッコいい姿も見せていらっしゃいますよね。ご自身では、そのどちらも持っているというのはいつ頃からわかっていたのでしょうか?

木村:大人になってからですね。でも20歳のときもここまでいろんな表情があるってわかっていなかったかな。

ーー「かわいい」が強かった?

木村:はい。

ーー「カッコいい表情もできる」と気づいたタイミングはいつなのでしょうか?

木村:FANTASTICSで「Drive Me Crazy」を出したときです。あの曲ではスーツを着てスタイリッシュに見せているのですが、「意外と僕はこっちもいけるんだ」と知りました。

足りないくらいがちょうどいい

ーーそんな様々な表情を見せている本書ですが、特に気に入っている衣装やヘアメイクを挙げるとしたら?

木村:カバーにもなっている赤い衣装の写真はバランスが良くて特に好きです。あとはアクセサリーをつけているだけの寄りのショットも好き。これはメイクもほとんどしていなくて。髪がこんなにストレートなのも新鮮だと思います。

ーー特に木村さんがやりたかったものでいうと?

木村:(本を見ながら)この素の感じもやりたかったやつだし、王道のこれも……って、やりたかったことだらけです。(さらに読み進めながら)この腹ちらもやりたかったし、このあみあみ(ウィッグ用のネット)をかぶっているのも良くないですか? この表情も、このヘアメイクだからできたものだと思います。

ーー本当にめくるたびに違う木村さんが出てきますし、すべてをお気に入りでいらっしゃるのが伝わってきます。では韓国でのカットでお気に入りをあげるなら?

木村:うわ~、韓国も全部気に入っているんですよね。無理だ、一つに絞れないくらい魅力が詰まっています。

ーーでは質問を変えますね。韓国で撮影したかったのはどうしてなのでしょうか?

木村:韓国に行きたかったからです。シンプルに韓国のご飯が好きで。あとは街並みがおしゃれで絶対に映えると思いました。ネオン街の撮影ではネオンにあわせて派手めなメイクをしてもらったりして。これは撮影だからできたヘアメイクです。

ーー本当に、めくるたびに「これもいい」「これもいい」とおっしゃっていますね。

木村:本当に全部やりたかったことだから。(と、またページをめくって)あっ、このスウェットは私服なんですよ。この日は撮影がなかったので、本当に散歩をしているだけなんですが、結果的にこんなに良いページになりました。スウェットで街を巡っている次のページにあるアイスを食べている写真も気に入っているんですが、これはスタッフさんたちとご飯を食べて、ちょっとお酒も飲んだ状態で、「ヨーグルトアイスが食べたい!」と言ってみんなでアイスを食べに行ったんです。そのときにカメラマンさんがカメラを向けてくれただけ。本当にオフショットです。ちょっと顔が赤いのも、チークというよりはほろ酔いなだけです(笑)。

ーー本当に素の状態なんですね。

木村:はい。こういうショットがあることで、メリハリも出たのかなと思います。韓国での写真のあとにある黒髪の写真は東京で撮ったものですが、この表情も、今同じ顔をしてと言われてもできないだろうな。渋谷のあの雑多な中でのテンションじゃないと撮れないんだろうなと思います。

ーーもちろん1st写真集『Palette』とはコンセプトやテイストが違うと思いますが、1年前だったら出せなかったなと思うご自身はありますか?

木村:自分で言うのもなんですが、色気かな。1年前だったらここまで色気や、知りたくなるような表情はできなかったなと思います。今回ここまで出せたのは、やっぱり1年の経験があったからなのかなと思います。(とまたページを見ながら)この病みメイクみたいなのも絶対に普段はやらないメイクで。ピアスに見えるものはシールなんですが、メイクさんに「貼って良いですか?」と言われて付けました。このメイクも、好きな人はめちゃくちゃ好きなんじゃないかな。

ーー本当にあらゆるタイプがあるんじゃないかと思うくらい、さまざまなスタイリングとメイクをされていますよね。

木村:そう。誰が見ても楽しめるように本当にいろんなメイクやいろんな表情をしました。

ーー様々なこだわりが詰まっていますが、本作を作る上で特にこだわった点をひとつ挙げるなら?

木村:ひとつは難しいけど……アクセサリーをたくさん身につけた寄りのショットは絶対にやりたいと言いました。今回は脱ぎたくないと思っていたのですが、このショットは良い塩梅で肌を見せられたショットなのかなと思います。身体を見せるショットについては前回の写真集で挑戦していたから、今回はビジュアルだけで勝負したかった。その結果、このカットは「もっと僕のことを知りたくなる」要素になったのかなと。

ーーなるほど。

木村:表現って、ちょっと足りないくらいがちょうどいいんじゃないかと最近思っていて。友達と話すにしても、ご飯を食べながらだらだら長時間話すよりも、1時間とか1時間半くらいでパッと解散したほうが、また次に会いたいと思うじゃないですか。だから、足りないくらいがちょうどいいんです。だから表紙も半分見えない写真を選びました。

ーー「足りないくらいがちょうどいい」が実はテーマだったり?

木村:というよりも「もっと知りたくなる」がテーマだったかも。ライブはもちろん全力でやりますけど、少し余韻を残すくらいで終わったほうが「また来よう」って思ってもらえると思うんです。だから、この本も飽きずに見られるようにいろんな表情を見せつつも、ちょっと余韻を残して終わるイメージで作っています。

ーー確かにこのページ数なのに、まったく飽きないですもんね。

木村:そう。ちょうどいいですよね。それに、まだまだいろんな表情を見せられますからね、僕。

ドームツアーができるような国民的なスーパースターになりたい

ーー本作の制作を経てご自身に芽生えた変化や成長があれば教えてください。

木村:やはり表情の幅はだいぶ広がったなと自分でも思います。

ーーこの作品を作っていなかったら出せなかった表情があると。

木村:はい。「このアクセサリーを身につけていなかったら」とか「この服を着ていなかったら」、「新たなスタッフさんとの出会いがなかったら」、出せなかった表情がたくさんあります。

ーー先ほど「Drive Me Crazy」の話もありましたが、FANTASTICSとして活動を始めてから今日までで、表現者としての意識が変わった瞬間はありますか?

木村:やっぱり俳優業をやるようになってからですね。だいぶ自信を持てるようになって、パフォーマンスの幅も広がったと思います。スッとその世界に入れるようになったのは俳優業を始めてからかなと。あとは俳優業をやるようになってから俯瞰で見られるようになりました。パフォーマンスでもその俯瞰の視点が見つかってから、「パフォーマンスのレベルが上がったね」とFANTARO(※FANTASTICSのファンネーム)にも言ってもらえるようになりました。

ーー俳優としても様々な作品に出演されていますが、木村さんにとって特に大きかったと思う作品や役を挙げるとしたら何ですか?

木村:『顔に泥を塗る』という作品は、いろいろな価値観が変わった作品でした。表現者や役者としてだけじゃなくて、美に対する考え方もかなり変わりました。

ーーどのように変わったのでしょうか?

木村:自分が輝くためにメイクが自分に合わせてくれる」というセリフがあって。そのセリフを聞いたときに、「メイクは自分を輝かせるためのツールだ」と気づいて、そこから価値観が変わりましたし、メイクがさらに好きになりました。

ーーそんな作品との出会いもあり、FANTASTICSの自己紹介ソング「PUMP IT UP!」では<美意識No.1のムードメーカー>と紹介されるまでになりました。現在の木村さんは、美容やメイクとどのように接していますか?

木村:スキンケアやメイクはいろんなものを試すようになりました。例えば、今まではアイシャドウは茶色が似合うと思っていたので茶色ばかり使っていたけど、やってみないとわからないと思ってピンクに挑戦してみたり。

ーー試したなかで意外と似合うと思ったものはありますか?

木村:それこそピンクは、かわいくなりすぎると思っていたのですが、実際につけてみるとそんなことがなかったので、試してみてよかったなと思いました。今回の『Visuarts』でもピンクのチークを塗っているものがありますが、これもいいですよね。そばかすっぽく描いてもらったりして。

ーー本当に「この写真いいですよね」が止まらないですね。早くファンの方にも見てもらいたいですね。

木村:見ていただきたいです! 春頃に撮影し終えたんですが、発売の9月まで長すぎて!

ーー『GL-9~FANTASTICS BOOKS~』という企画で、FANTASTICSメンバーがそれぞれ書籍を出しています。他のメンバーの作品を見た感想や、それぞれが書籍を出すということに対する想いを教えてください。

木村:本当にメンバーごとに全然違うなと思いました。考えていることも違うし、「FANTASTICSって個性豊かだな」と思いました。

ーーすでに発売されているメンバーのもので、驚いた方や印象的なものはありますか?

木村:堀夏くんです。堀夏くんって自然体が一番カッコよいと思うんですけど、実際にほぼノーメイクで作っているのはすごいと思ったし、実際にカッコよくていいなと思いました。

ーーこのままFANTASTICSの活動について聞かせてください。現在開催中の『FANTASTICS LIVE TOUR 2026 “SUNFLOWER"』の手応えはいかがですか?

木村:今回はFANTASTICS初めてのセンターステージです。よりお客さんと近い距離でパフォーマンスできているので、熱量を感じやすくて。公演を重ねるたびにFANTAROとの絆が深まっているのを感じます。ファンの方の反応で楽曲がどんどん育っていくのも感じます。

ーー8月末には『BATTLE OF TOKYO ~RE:BIRTH~』を終えたところですが、FANTASTICS以外のメンバーで仲良くなったメンバーがいれば教えてください。

木村:普段から仲が良いメンバーばかりで、今回のBOTで仲良くなった人はあまりいないのですが……EXILE B HAPPYのメンバーは去年よりも仲良くなれていますね。特に翔平さん(浦川翔平 / THE RAMPAGE)はやばい。常に共鳴し合っています。

ーーEXILE B HAPPYのステージでは、一緒に鳴いていましたね?

木村:はい。翔平さんが、フクロテナガザルのケイジくんの真似をしていて、それをしていると共鳴し合っちゃうという。

ーー浦川さんと共鳴できるの、すごいですよね(笑)。

木村:僕くらいじゃないですかね? THE RAMPAGEでは日常すぎて放っておかれるらしいので(笑)。むしろ僕が共鳴しすぎて翔平さんが引いているときもあります(笑)。翔平さんには「お前はそっちじゃない。イケメンでいろ」って言われます。でももう手遅れです(笑)。

ーーあはは(笑)。では最後に、FANTASTICSとして、木村さん個人として、それぞれの今後の目標を教えてください。

木村:FANTASTICSとしては、ヒット曲を出してドームツアーができるような国民的なスーパースターになりたいです。個人としては、俳優業にも力を入れていきたいので、まずはゴールデンタイムのドラマに出演したいです。その後、映画の主演などもできるように、力をつけていきたいです。

■書誌情報
木村慧人(FANTASTICS)ビジュアルブック『Visuarts』
価格:¥3,000+税
発売日:2026年9月12日
出版社:幻冬舎

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