『薬屋のひとりごと』伝染病にどう立ち向かう? アニメ第2期でラノベランキングを席巻中

『薬屋のひとりごと』伝染病どう対処する?

 『薬屋のひとりごと』の人気はますます膨らむばかりだ。Rakutenブックスのライトノベル週間ランキング(2025年5月12日~18日)で1位は日向夏『薬屋のひとりごと16』(ヒーロー文庫)。続くランキングも5位に第15巻、6位に第14巻、7位に第13巻、8位に第5巻、10位に第12巻が入った。30位まで広げると新刊を含めた16冊がすべてランクインしており、その大人気ぶりがうかがえる

 1位となった5月30日発売の第16巻は、皇帝の手術という大変な事態をどうにか終えてホッとしている猫猫のところに、水疱ができる病気の患者が増えているという情報が伝わって緊迫するといった展開。これまでも飛蝗による害などに挑んできた猫猫たちだったが、恐ろしい伝染病の到来が予感される事態にどう対処していくのか? スリリングな展開を楽しめそうだ。


 比較的新しい巻が上位に並ぶ中で8位に入った第5巻は、放送中のテレビアニメ第2期で描かれている猫猫が拉致されるエピソードから続くストーリー。ただでさえ宦官だと思われていた壬氏に驚きの秘密があって驚かされ続けていた第2期。その後も続くシリアスな展開に、宮中での医学や薬学が絡んだ謎に少女が挑むミステリとしてだけではない魅力を感じ、原作を手に取る人が増えているのかもしれない。

 2位は、映画『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』の原作本に、新たに映画の中では描かれていなかった天鬼誕生までの部分を描き下ろした阪口和久小説、尼子惣兵衛原作の『完全版 小説 落第忍者乱太郎 ドクタケ忍者隊 最強の軍師』(朝日新聞出版)。興行収入30億円の大ヒット作となった映画の観客も、原作の小説版を読んだ人も書き下ろし部分と尼子惣兵衛描き下ろしのカバーイラストが付くとあって、ファンなら手に取るしかなさそうだ。7月22日発売。

 3位は、TVアニメが大人気となり『このライトノベルがすごい!2025』で文庫部門第1位となった雨森たきびによるシリーズの最新刊『負けヒロインが多すぎる! 8』(ガガガ文庫)。生徒会の会長選挙が行われることになり、副会長の馬剃天愛星が立候補するにあたって、なぜか温水和彦に推薦人になって欲しいと頼んできた。断るかどうか迷っていたところに驚きの対抗馬とその推薦人が登場し、勃発した戦いの中で馬剃と温水の交流が深まっていく。衝撃の展開もあって今後に大いに影響を残しそう。どうなる温水?

 4位も、人気シリーズの最新刊となる佐島勤『続・魔法科高校の劣等生 メイジアン・カンパニー10』(電撃文庫)。元老院四大老の一角を占めていた穂州実明日葉が司波達也と四葉家を潰そうと企んで逆に壊滅させられた前巻から進んで、平穏さを取り戻したかに見えた達也だったが、大東亜連合が動き始めて達也の周辺を攻略にかかる。魔法師が兵器としてではなく人間として認められ暮らせる日々は来るのか。6月10日発売予定。

 9位も、山口悟の人気シリーズ最新刊『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…15』(一迅社文庫アイリス)。ゲームの悪役令嬢に転生したカタリナが、破滅の運命をどうにか回避して進んだ先でゲーム続編の世界に突入。就職した魔法省で同じように破滅フラグからの回避を進める中、評判を集めていくカタリナの次の物語が描かれる。シリーズの人気をバックにTVアニメの第3期もそろそろ期待したいところだ。7月18日発売。

 『薬屋のひとりごと』シリーズがずらりと並ぶ11位以下では、燦々SUNの『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん10』(角川スニーカー文庫)が11位に登場。久世政近が周防家当主の座をめざし、妹の周防有希との関係も修復させていく中で九条アリサ(アーリャ)との関係はどのようになっていくのか。ツンデレめいたシチュエーションのラブコメから進んで策謀がめぐらされる展開を楽しめそう。7月1日発売。

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