江口寿史の原画展「横手市増田まんが美術館」開催 サイン会に人が来ないと不安も、最終的には180人が来場

漫画家・江口寿史

■江口寿史の原画展が秋田で開催

   3月22日から5月25日まで、秋田県横手市にある「横手市増田まんが美術館」で、漫画家・江口寿史の原画展「【全マンガ原画収蔵記念展】江口寿史 ALL MANGA WORKS」が開催されている。この展示会は、2022年に「横手市増田まんが美術館」が江口のすべての漫画原画を収蔵したことを記念し、開催されているもの。

  同館で江口の展示会が開催されるのは3度目。これまで、江口のイラストレーション作品を中心とした展示会は各地で開催されているが、漫画原画が中心に展示が行われることは珍しく、『すすめ!!パイレーツ』や『ストップ!!ひばりくん!』など代表作の原画を鑑賞することができる。

  さて、開催を記念して江口のサイン会も開催されたが、当日の江口自身によるXのポストが大きな反響を呼んでいる。江口はサイン会のパネルの写真とともに、人が全然来ません」「25年ほど前に大分でサイン会した時にも全然人が来なくて、一番前に犬が待っててひっくり返った事がありましたが、それ以来の集まらなさか!?みんな来てー」と投稿した。

  このポストは現在735.5万回の表示されており、3.8万件の「いいね」がつけられているが、ファンは「秋田は東京、大阪、名古屋、福岡どこからもアクセスが悪い」「秋田の横手は過疎地域なので、ちょっとやそっとの宣伝ではなかなか来ないかもしれませんね」「江口先生が人気ないからではなくて、宣伝が上手く伝わってない」といった趣旨のコメントを書き込んでいる。

■最終的には多くのファンが来場

 筆者は横手市の隣町の出身なのでよくわかるが、「横手市増田まんが美術館」は最寄り駅の十文字駅からそれなりに距離があり、困ったことに駅前にタクシーがいないことも多い。秋田県の観光施設あるあるだが、なかなか公共交通機関ではアクセスが難しいのがネックになったといえそうだ。

 それでも、最終的には多くのファンがサイン会に訪れたようで、江口は「今日のサイン会埋まってなくて一時はどうなるかと思いましたが」「2日間で180名ほどの方が来てくださいました」と感謝のポストを投稿した。

 筆者はこれまで「横手市増田まんが美術館」に200回以上は訪問しているが、常設展でも矢口高雄を筆頭に、日本を代表する漫画家の原画を鑑賞できる、秋田県にとって宝といえる施設だ。江口寿史の原画が秋田県で鑑賞できるのは、素晴らしい機会である。横手市は美食や美酒の宝庫でもあるので、県民はもちろん、県外の方もぜひ足を延ばしてほしいものである。

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