「雨でぐちゃぐちゃ」ネットで買った本、トラブル報告するSNS増加ーーどう対処?
■本のネット購入をめぐるトラブルって?
ネットで本を買ったら、本が汚れていた。置き配にしたら本が雨で汚れた。本がポストに突っ込まれ、ボロボロになっていた……。
こうしたトラブルがSNS上で相次いでいる。特に多いのは“置き配”に関するトラブルだ。配送業者の負担や再配達を減らす意味でも広まりつつある置き配なのだが、よりによって豪雨の日に置き配されてしまい、本が汚れてぐちゃぐちゃになってしまったという報告は頻繁にある。
また、本をポストに突っ込まれたせいで本の表紙が破れた、本そのものが折れ曲がってしまったという証言もある。それがどこでも普通に手に入る本であればあきらめがつく(もしくは返本対応も容易である)かもしれないが、高価な本だったり、滅多に手に入らない貴重な古書となれば話は別である。結果、大きなトラブルに発展してしまうというわけだ。
■ネットでの本購入は意外にリスクもある
もはや、ネットで本を買うのは当たり前になった。しかし、ネットゆえのリスクも大きい。前出のように、家に届くまでの間に汚されてしまったり、傷んでしまう可能性もあるし、何より状態を確認できないのはデメリットである。
新本を手にするのであれば、できる限りきれいな状態の本を手にしたいという人は多いだろう。ところが、新本であっても、ネット書店ではダメージの目立つ本が届くこともままあるのだ。長年店頭に置かれていたために背表紙が色あせていたり、表紙に汚れが生じてしまった本に当たると、がっかりしてしまう。
特に、気にしない人はまったく気にしないものの、読書家には嫌う人が少なからずいるのは、店頭に置かれている間に日焼けしてしまい、本の天地などをやすりで削られてしまった本である。いわゆる小口研磨と呼ばれるものだ。これをやられると、本のページがざらざらになってしまう。そのせいで本が読みにくくなり、何より見栄えも悪くなるのだ。「日焼けのままのほうがマシ」「小口研磨(返品されてきた本の汚れを落とす作業)はしないでほしい」という意見は根強い。
筆者の周りには、状態がイマイチな本が届くのに嫌気がさして、本は絶対に書店でしか買わないという読書家がいる。紙でできている本はかなりデリケートなものだし、雨や湿気に弱い。本の配送には、購入者にも配慮が必要かもしれない。