やくみつるが最若手? 時事ネタの4コマ漫画、存亡の危機「現役で描いてる方、ほとんどいない」打開策は?

■4コマ漫画が健在の分野もあるが……

はまじあき『ぼっち・ざ・ろっく!』(芳文社)

  その一方で、2000年代後半から2010年代にかけて台頭してきたのが、『けいおん!』や、最近では『ぼっち・ざ・ろっく!』などのヒットを連発している「きらら」系の4コマ漫画である。

  しかし、「きらら」系は4コマ漫画という体裁はとっているものの、実際は話が続きものになっている例が多く、実質的にストーリー漫画と言っていい。そのため、従来のような4コマ漫画とは異なるジャンルと考えるべきだろう。

  Xなどのネットでは4コマ漫画が健在である。しかし、商業的な媒体では風前の灯となっているのは間違いないだろう。そして、やく氏が語るように、時事漫画としての4コマ漫画はほとんど生き残っていないといえる。

  手塚治虫は、4コマ漫画は漫画の基礎を学ぶ上で最適なものと話している。確かに、起承転結の漫画の原理を習得するためには、最適なツールだ。また、政治家の似顔絵を描くことは、キャラづくりや画力の向上を図るうえでも役立つという意見もある。

  競争相手が少ないなか、ヒットが出れば時事漫画のスターになれる可能性もある。若い人はどんどん4コマ漫画にチャレンジすべきであろう。

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