さわやかのハンバーグ、なぜサイズ表記が「げんこつ」「おにぎり」? 創業者・富田重之氏が込めた想い

さわやかのハンバーグ、なぜ「げんこつ」?

 特に「そうだったのか」と思ったのが、「げんこつ」「おにぎり」という独特なハンバーグのサイズに関する呼称である。これは「父親の丸く大きなげんこつ」「母親が握ってくれたおにぎり」に由来するそうで、体の弱さから両親を恨んだこともあった富田氏が、父母の深い愛情に気づいたことから、その愛情への感謝を込めて付けられたネーミングだったという。熱い命名理由ではないか。今まで「おにぎりって何? ハンバーグなんじゃないの? わかりづら〜」とか思って本当にごめんなさい……!

 さわやかは、このような感謝と健康への想いが詰め込まれた富田イズム、さわやかイズムとしか呼びようのない思想で貫かれており、それがさわやかの強い個性となっている。一代で築かれたレストランチェーンであることや、静岡以外には出店していないために全店のコントロールが効きやすいことなど、その理由は色々と考えられるが、この特徴は他で見られるものではないのは確かだろう。この強烈な個性を生み出した富田会長は、やはり静岡の偉人なのである。

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