『呪術廻戦』禪院真希、“史上最強の術師”にどこまで肉薄する? ジャンプ本誌の展開を予想

真希と乙骨が「禪院家打倒」を成し遂げる未来……

  宿儺は次々と自分に襲い掛かる術師を返り討ちにしているものの、消耗は少なくない。第250話の時点で領域展開が使えなくなっている上、反転術式の効き目が鈍り、呪力総量が乙骨憂太と同じ程度に減っていることが明かされていた。さらに第251話では真希が不意打ちにより、魂を直接切り裂く釈魂刀のレプリカを命中させたため、伏黒恵に受肉した状態の宿儺に何かしらのエラーが生じるかもしれない。

  また物語上の役割を考えても、真希がここで参戦することには大きな意味がありそうだ。そもそも真希と甚爾は同じフィジカルギフテッドというだけでなく、ほかのキャラクターから見た目線でも何かと存在が重ねられていた。真希が宿儺を急襲するシーンは、甚爾が五条を背後から一刺しした「懐玉・玉折」の場面をセルフオマージュした構図となっているため、作者の芥見下々が意図的にこのイメージを伝えようとしていたことが分かる。

  そして甚爾といえば、恵の実の父親であり、「懐玉・玉折」でも「渋谷事変」でも最後は息子に対する想いを胸に散っていったことが印象的だ。『呪術廻戦』はさまざまな主題の“反復”を繰り返す作品なので、恵を救うミッションにおいて、甚爾に重なる存在である真希がカギとなる可能性は高いのではないだろうか。

  ところで真希は、『呪術廻戦 0 東京都立呪術高等専門学校』における乙骨との会話シーンで、「禪院家をぶっ壊す」という話題が出てきたことがある。真希の禪院家襲撃が描かれた際、このセリフが本編の展開を予言するものだったと話題を呼んでいたが、実はさらに宿儺戦まで見据えた言葉だったのかもしれない。今の戦場では、真希と乙骨が、現・禪院家当主である恵の肉体と対峙する形となっているためだ。

  恵の解放まではこの2人が成し遂げ、その後いよいよ虎杖悠仁と宿儺の直接対決が幕を開ける……。そんな流れを予想しつつ、人外魔境の戦いの行く末を見守っていきたい。

 

 

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