【2024.02.06 週間コミックランキング】『片田舎のおっさん、剣聖になる』最新刊が『呪術廻戦』から1位を奪取

2024年1月30日付【週間漫画ランキング】

 ライトノベルからコミカライズし、両翼ともに好調な作品は数多く生まれている。代表的な作品でいえば『転生したらスライムだった件』や『薬屋のひとりごと』らが挙げられ、アニメ化や映画化も果たすほどまでに業界全体が成長して見せた。

 そんな中、今週の日販調べコミック週間ランキング(2月6日調べ)にて、4週連続1位を獲得していた『呪術廻戦』をついに抜き去り1位に浮上した作品が、佐賀崎しげる、乍藤和樹らによる『片田舎のおっさん、剣聖になる〜ただの田舎の剣術師範だったのに、大成した弟子たちが俺を放ってくれない件〜』5巻(秋田書店)だ。

1. 片田舎のおっさん、剣聖になる~ただの田舎の剣術師範だったのに、大成した弟子たちが俺を放ってくれない件~(5)/佐賀崎しげる・乍藤和樹ほか/秋田書店
2.呪術廻戦(25)/芥見下々/集英社
3.空母いぶき GREAT GAME(12)/かわぐちかいじ・八木勝大ほか/小学館
4.スーパーの裏でヤニ吸うふたり(4)/地主/クウェア・エニックス
5.どうせ捨てられるのなら、最後に好きにさせていただきます(3)/セレン・碧貴子ほか/一迅社
6.鬼の花嫁(4)/富樫じゅん・クレハ/スターツ出版
7.ブラッククローバー(36)/田畠裕基/集英社
8.BORUTO―TWO BLUE VORTEX―(1)/池本幹雄・岸本斉史/集英社
9.傷モノの花嫁~虐げられた私が、皇國の鬼神に見初められた理由~(2)/友麻碧
・藤丸豆ノ介/講談社
10.転生したらスライムだった件(25)/川上泰樹・伏瀬ほか/講談社

 先週4位にランクインした好調をそのままに1位にランクインした本作は、コミックス累計400万部を突破した今最注目のマンガだ。自身を片田舎のしがない剣術師範と言い自信なさげの主人公ベリルは、ストーリーが進むたびに実力の片鱗が顕になっていく。各所で重役についた弟子たちに引き上げられながら汗だくで頑張る、隠れ最強のおっさんに注目してほしい。

 3位には、かわぐちかいじ、八木勝大らによる『空母いぶきGREAT GAME』12巻がランクイン。新時代軍事エンターテイメントマンガではあるものの、現在のストーリーでは北方領土にてロシアとの戦いを繰り広げている。フィクション作品ではあるものの、2月7日は「北方領土の日」と制定されていることもありドンピシャの内容。

 現代でも世界中で戦争が行われている中、本作を読んだ読者は「防衛力の大切さに気付かされる」や「戦争を起こさないために、世界情勢にも目を向けなきゃいけないと感じた」など心動かされている。

 バレンタインが近づく中、もの悲しいタイトルの作品、セレン、碧貴子らによる『どうせ捨てられるのなら、最後に好きにさせていただきます』3巻(一迅社)が5位にランクイン。婚約していた皇太子から婚約破棄を告げられてしまうものの、ヒロインと皇太子は体の関係へと発展していくという内容。歪んだ関係になりつつも皇太子を想うヒロインに感情移入して涙した読者が続出している。繊細な絵のタッチも好評で、ストーリーと合わせて人気が加速していきそうだ。

 7位には田畠裕基による『ブラッククローバー』36巻(集英社)。昨年夏頃に最終章突入への準備として休載しており、12月に掲載誌を『少年ジャンプGIGA 2024 WINTER』に移籍し連載が再開し、前巻から約8ヶ月ぶりの新刊発売となった。

 ユリウスとの激闘や世界滅亡の危機、アスタの修行の成果など、続きが気になるところで終わった前巻の続きがようやく読めることに読者は歓喜の声を上げている。ユリウスに一騎打ちを挑むユノや王国へ帰還した後アスタはどのような活躍をみせてくれるのか注目だ。

 8位には池本幹雄、岸本斉史による『BORUTO―TWO BLUE VORTEX―』1巻(集英社)がランクイン。前作の『BORUTO-ボルト- -NARUTO NEXT GENERATIONS-』の続編を描いたストーリーで、ナルトを殺した犯人だとされ逃亡を続けていたボルトが突如サラダたちの前に現れて物語は進んでいく。前作に登場していたキャラクターたちがどんな成長を遂げているのか楽しみでならない。

※参考:日販「週間ベストセラー」https://www.nippan.co.jp/ranking/weekly/

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