『ジャンケットバンク』はギャンブラーだけの物語じゃない! 苛烈な銀行員たちのドラマに迫る

『ジャンケットバンク』物語を支える銀行員たちのドラマ

争うのはギャンブラーだけでなく、銀行員も……

 立場も権利も全てキャリアという通貨で買えるシンプルなシステムだが、ギャンブラーのように勝ち続けるだけでは先がないのが、行員という立場の難しさだ。例えば、主任に紹介するには周りの推薦が必要になり、一匹狼ではいずれ限界が来る。つまり、出入りが激しい部署の中で、うまく協力関係を築く必要があるのだ。

 他班の動きを見ながらギャンブラーのサポートをし、なおかつ勝利を掴み続ける。特別課の人々は会社員ながら負担が大きく、常にキャリアと銀行員同士の争いの中で生きることとなる。当然ながら「普通」「平凡」では残留できず、頭一つ抜きんでた“何か”を持たなければ、すぐに地下オークション送りということだ。

カラス銀行の職員は陰のエリート

 賭場で煌びやかな活躍をするわけではない銀行員だが、彼らは縁の下の力持ち。職員なくしてギャンブルは成り立たず、大きな力を秘めた陰のエリートだと言える。

 敵対関係にある宇佐美班と伊藤班だけではなく、他班もかなりクセが強い面子がずらり。ついギャンブラーばかりに目が行きがちだが、静かな火花を燃やし合う銀行員同士のバトルにも注目してみよう。もしかするとあなたも御手洗のように、カラス銀行の奥深さに“魅せられて”しまうかもしれない。

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