7年ぶりの新作でSNS歓喜『青の祓魔師』はなぜ人気? 新シリーズへの期待とこれまでの伏線を振り返る
2024年1月から放送が決定したテレビアニメ『青の祓魔師 島根啓明結社篇』。ファンにとっては待ち望んだ新シリーズだが、じつに7年ぶりのアニメシリーズということで、アニメ第1期から第2期までのストーリーを忘れてしまっている人も多いのではないだろうか。そこで今回は、「島根啓明結社篇」へと繋がる第2期「京都不浄王篇」までのストーリーを振り返ろうと思う。
魔神の落胤として生まれた燐の運命は……?
『青の祓魔師』は「ジャンプスクエア」にて、2009年5月号から連載された漫画が原作。2021年9月号より休載していたが、2022年6月号より連載を再開している。テレビアニメ第1期『青の祓魔師』は2011年4月から放送を開始。双子の兄として修道院で育てられた奥村燐は、ある日自身が「魔神(サタン)の落胤」であることを知る。育ての父・獅郎の死を乗り越え、弟・雪男とともに正十字学園へ入学した燐はそこで祓魔師になるための修行を積むことに。
試練を乗り越え「候補生」となった燐と同級生たちは、任務や訓練を経て実力をつけていく。そして夏休みにおこなわれた林間合宿。そこでおこなわれた実践訓練で仲間との絆を得たかに思われたが、アマイモンの襲撃を受けた際に燐が「魔神の落胤」であることが同級生の知るところとなってしまったのだった。
その後も懲戒審問や雪男の聖騎士(パラディン)任命などストーリーは続くが、アマイモン襲撃以降はアニメオリジナル。時系列上、第2期はアマイモン襲撃直後から始まるため、詳しい内容は割愛する。
燐の成長と決意が見られる第2期「京都不浄王篇」
第1期終了から6年後、2017年から始まったのがテレビシリーズ第2期の『青の祓魔師 京都不浄王篇』だ。前シリーズで「魔神の落胤」であることが仲間にバレた燐。皆それぞれ魔神への恨みや恐れ、燐への不信感を抱えクラスメイトの間には大きな溝ができていた。
そんなある日、学園の最深部に封印されていた「不浄王の左目」が何者かに盗まれたとの連絡が学園を駆け巡る。首謀者は悪魔落ちした祓魔師・藤堂だった。藤堂は逃亡し、さらに「不浄王の右目」を保管している京都にも襲撃があったとの知らせを受け、一同は京都へ増援に行くことに。
右目を守るため京都へ赴いた燐たちだが、藤堂と宝生蝮の共謀によって「不浄王の右目」は奪われてしまう。そして明らかになる降魔剣「倶利伽羅」をめぐる養父・獅郎と同級生の勝呂の父・達磨との出会い。さらに藤堂の策略でついに不浄王が復活し、街中に瘴気が降り注ぐ。
不浄王との戦いで完全に青い炎をコントロールできるようになった燐は、人間を燃やさずに不浄王の瘴気だけを燃やし尽くし街を救うことができた。同級生とのわだかまりも解け、「“魔神の息子”として祓魔師になる」と決意を新たにする燐。
収まる所に収まり、キレイに終わった最終回だが気になる点がいくつかある。まずは藤堂との戦闘中に青く光った雪男の左目。雪男の潜在能力を表しているのか、また燐の「青い炎」との関連は? など疑問は尽きない。
ほかにも燐たちが通う正十字学園の理事長かつ祓魔塾塾長・メフィストの真の目的や、“学生のスパイ疑惑”など、明かされていない謎が数多く残る本作。続く『青の祓魔師 島根啓明結社篇』でそれらの謎がどこまで明らかになるのか、ワクワクしながら1月の放送を待ちたいと思う。