【漫画】初めて誰かを好きになった少女と、昔誰かを好きになったことがある老人ーー対照的な二人の物語『悼みと初恋』
人を好きになることは、苦しくみじめな思いをすることの裏表かもしれない。「それでも価値があることだ」と断言できるほど、私たちは人との関係を大切にすることができているだろうかーー。9月下旬にX(旧Twitter)上で公開された創作漫画『悼みと初恋』(誰かを好きになった少女と、昔誰かを好きになったことがある老人のお話です)は、初恋に戸惑う少女と、別れた妻の訃報を受けた老人の対比から、人を好きになることの尊さを感じさせてくれる物語だ。
久しく会っていない息子から元妻の訃報を受け取った、高齢の男性。一方、ひょんなことから公園のベンチでおやつを共にするようになった少女は、初恋に戸惑っているようだ。「ねえ、おっちゃんもこういうことあった?」という屈託のない問いかけに、かつて自分が好きになった妻との記憶を辿っていくーー。
本作を手掛けたのは、ウェブ上でも多くの短編漫画を発表し、着実にファンを増やしている漫画家の柏木大樹さん(@kasiwagidaiki)。胸が苦しく、しかしあたたかくもなる本作を描いた経緯など、話を聞いた。(望月悠木)