OKAMOTO’Sオカモトショウはなぜ『Dr.STONE』に魅了されたのか 「従来のSFの枠に収まりきらない面白さがある」

オカモトショウが語る『Dr.STONE』の凄さ

ーーちなみに、本作で好きなキャラクターをひとり挙げるとすれば、やはり千空ですか?

 つまらない回答になっちゃいますが、千空ですね(笑)。マッドサイエンティスト的な狂気も感じさせながら、ちゃんと少年ジャンプの主人公に相応しい真っ直ぐさ、ピュアさを持っている……というバランス感が魅力的だなと。できないこともたくさんあって、けれど自分が信じる科学の知識を使って、どこまでも諦めない。大型機帆船「ペルセウス」の船長・七海龍水や、『Dr.STONE』の良心ともいえるスイカも好きですけど、一番はやっぱり千空だなと。

ーー原作の稲垣理一郎さんは現在、ドラマ化も話題になった『トリリオンゲーム』(作画:池上遼一)を手がけており、ヒットメーカーになっています。作画のBoichiさんも、ショウさんが好きなSFを中心に優れた作品がありますね。

 第22回文化庁メディア芸術祭マンガ部門で大賞を受賞した『ORIGIN』とか、『銃夢』(木城ゆきと)のDNAを感じる作品が好きで、作話も面白い作家さんなので、新作も読みたいですね。考えてみれば、稲垣さんは『アイシールド21』で『ワンパンマン』の村田雄介さん、『トリリオンゲーム』でレジェンドの池上遼一さんと、すごいタッグを組み続けていて。ジャンルも幅広いし、今後の活躍も楽しみです。

ーー『Dr.STONE』をまだ観たことがない、読んだことがないという人に、あらためてメッセージをお願いします。

 僕はSF好きなので、贔屓目もあるかもしれませんが、逆に厳しく見てしまうタイプの作品でもあると思います。その前提でいうと、ニッチになりがちな本格派であり、しかしジャンプ作品の王道をいくメジャータイトルでもあるという、この両立ができているのがすごい。王道をやりながら、僕みたいな面倒な読者を唸らせるのって、難しいと思うんです。ネタバレは控えますが、きちんと描き切ってスパッと終わっているのも気持ちがいいし、読んでいて素直に面白いと思える作品なので、未読の方はぜひチェックしてください!

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「連載」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる