『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』声優交代『キラッとプリ☆チャン』ファンがざわついたのはなぜ?

 『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』(以下、『虹ヶ咲』)の優木せつ菜(中川菜々)役を、楠木ともりに代わって、4月1日より林鼓子が務めることが明らかになった。3月25日、東京ビッグサイトで行われた「AnimeJapan 2023」で発表された。

優木せつ菜は虹ヶ咲学園の高校2年生。画像は『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会タペストリーComic Book~優木せつ菜~』 (電撃ムックシリーズ)より。

  今回の発表にざわついているのが、アニメ『キラッとプリ☆チャン』(以下、『プリ☆チャン』)のファンである。『プリ☆チャン』で林鼓子は主人公の桃山みらいを演じているが、なんと妹の桃山ひかりを楠木ともりが演じているのだ。そのため、今回の交代劇を、妹から姉へとバトンが渡されたと捉えた『プリ☆チャン』ファンは多かったようである。また、これを機会に楠木と林が共演する『プリ☆チャン』を見てほしい、とツイートするファンもいた。

 さて、林鼓子は声優アイドルグループ「Run Girls, Run!」(3月31日で解散となる)の一員であるが、2020年1月20日のブログによると、声優を志した理由も『ラブライブ!』とμ'sにあったという。ライブやライブビューイングに出かけ、友達と学校の休み時間にイラスト描いて遊び、習いごとへ向かう車の中で『ラブライブ!』の曲を流していたこともあるそうだ。

 さらに、地元の様々なイベントやオーディションでμ'sの曲を歌った経験を振り返り、「μ'sさんは私の青春でした」「私に夢を与えてくれて、背中を押してくれた9人の女神」とその思いを綴っている。

 また、林の愛称は“はやまる”なのだが、これは『ラブライブ!』の矢澤にこ役の徳井青空の愛称が“そらまる”であることに因むそうで、アニメファンの父親の影響で命名されたという。このことからも、林が筋金入りのラブライバーであることは間違いない。ちなみに、『プリ☆チャン』に徳井青空は黒川すず役で出演しており、林は憧れの声優と共演を果たしている。

 林は2019年公開の劇場アニメ『ラブライブ!サンシャイン!! The School Idol Movie Over the Rainbow』で、女子生徒Aの役で出演している。役名だけを見るとモブキャラのように思えるが、これが極めて重要な役なのである。エンディングの曲が流れたあと、砂浜に女の子たちがやってくるが、「私、高校生になったら絶対スクールアイドル部に入るんだ!」と話したのが、林が演じた女子生徒Aなのである。

 かくして、約3年後、林はスクールアイドルのメンバーになることができた……というわけだ。このことをツイートするラブライバーも多く、改めてアニメを見返す人も続出するなど、大きな話題になっている。
 
 林は『虹ヶ咲』で朝香果林を演じる久保田未夢とも『プリ☆チャン』で共演している。久保田はもう一人の主人公にあたる萌黄えもを演じているのだ。桃山みらいと萌黄えもは幼馴染みで、一緒に「ミラクル☆キラッツ」というチームを結成しており、林と久保田が2人で歌った曲もある。ちなみに、『虹ヶ咲』のエマ・ヴェルデ役の指出毬亜も、『プリチャン』で輝イブを演じている。意外にも両アニメに出演している声優は多い。

『キラッとプリチャン』の桃山みらい(演:林鼓子)、萌黄えも(演:久保田未夢)。林と久保田の2人は『虹ヶ咲』でも共演することになった。画像は『キラッとプリ☆チャン 公式ファンブック SEASON 1』(小学館/刊)より。


 3月25日、林はTwitterを更新し、「前任である楠木さんのせつ菜ちゃんも、これから私が一緒に歩んでいくせつ菜ちゃんも両方大切に、精一杯務めさせていただきます」と抱負をツイート。楠木ともりもツイートに反応し、林にエールを送った。

 人気キャラの役を引き継ぐ形になった林はプレッシャーも大きいと思うが、多くのファンがあたたかい声援を送っている。『虹ヶ咲』は今後も様々な形でメディアミックスが行われる。林が演じる優木せつ菜を見るのが楽しみだ。

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