『鬼滅の刃』甘露寺蜜璃、アニメ化でさらに魅力爆発? 「恋の呼吸」バトルへの期待
※本稿は『鬼滅の刃』のネタバレを含みます。
『鬼滅の刃』アニメの最新シリーズとなる「『鬼滅の刃』上弦集結、そして刀鍛冶の里へ」が、2月3日より劇場上映を開始した。「『鬼滅の刃』上弦集結、そして刀鍛冶の里へ」では、昨年放送された「遊郭編」の第十話と第十一話と合わせて、「刀鍛冶の里編」第一話が4月予定のテレビ放送に先駆けて上映される。
「刀鍛冶の里編」の見どころといえば、鬼殺隊の主軸となる柱のひとりである恋柱・甘露寺蜜璃の活躍だろう。桜餅の食べ過ぎでピンクと緑に染まった髪色と、胸元の空いた隊服というキャラクターデザインが印象的な甘露寺は、「恋の呼吸」の使い手であり、薄くて柔らかくリボンのようにしなる刀で戦う『鬼滅の刃』屈指の人気ヒロインのひとりだ。生まれつき筋肉の密度が常人の八倍ある怪力の持ち主で、その分、大量の食事を必要とするのも特徴である。
甘露寺蜜璃は『鬼滅の刃』においてどんな位置付けのキャラクターなのか。漫画編集者の島田一志氏に、その魅力を聞いた。
「甘露寺蜜璃は、家族などを殺された過去を持つ暗い性格の柱が多い中で、もっとも明るい性格の持ち主です。もちろん、彼女なりに背負っている宿命や役割はあるものの、鬼に対して強い恨みがあり、それが鬼殺隊に入る動機になっているわけではない。そこが他の柱との大きな違いで、とりわけ魅力的に映る理由でしょう。『鬼滅の刃』は普通の少年だった炭治郎が家族を鬼に皆殺しにされ、妹も鬼になってしまうという陰惨な状況から始まる作品で、ともすれば極めてダークな作風になってしまいそうですが、甘露寺が登場したことでうまく緩和されていると思います。同じく明るい性格だった煉獄さんの弟子であるというのも巧い設定です」
炭治郎たちは、水柱の冨岡義勇、蟲柱の胡蝶しのぶ、炎柱の煉獄杏寿郎、音柱の宇髄天元といった柱たちから多くを学んできたが、甘露寺蜜璃からは何を学ぶのだろう。
「甘露寺は、炭治郎たちに“普通であることの大事さ”を改めて教えた柱ではないかと考えています。甘露寺はその特殊な体質のため、たくさんご飯を食べるシーンがありますが、漫画における食事シーンは重要で、人間の生活を象徴しているんです。炭治郎はもともと明るく快活な性格の持ち主ですが、親兄弟が殺されたことや、仲間たちが次々と命を失う中で、普通の感覚を忘れていたところがあったと思います。『刀鍛冶の里編』が人気なのは、甘露寺との食事を通した心温まる交流を通して、炭治郎たちが大切なことを思い出すきっかけになっているからではないでしょうか」
甘露寺が使う「恋の呼吸」と独特の刀も、映像化に期待したいポイントだという。