『ラブライブ!サンシャイン!!』に見るアニメ聖地巡礼の醍醐味 なぜラブライバーは何度も沼津を目指すのか

友人の布教でラブライバーに

――とんこつさんは子どもの頃からアニメ好きだったのでしょうか?

とんこつ:現在は24歳ですが、実は18歳くらいまでアニメにまったく興味がなかったんです。高校3年の時、就活が終わった9~10月ごろに友達から『ラブライブ!』の無印を布教されてドハマりしてしまい、その勢いで『サンシャイン!!』を見て、どっぷりと沼に浸かった感じです。高校の卒業旅行で東京に行きましたが、その帰りに沼津に立ち寄り、「あわしまマリンパーク」や駅前のコラボカフェにも行き、ますますのめり込んでしまいました。

――そして、ライブにも行くようになったそうですね。『ラブライブ!』のライブはいわゆるシンクロパフォーマンスがあり、迫力もありますよね。

とんこつ:Aqoursのファーストライブを地元のライブビューイングで見て、めちゃくちゃ楽しかったんですよ。声優さんのダンスの振付がアニメと同じで、二次元と三次元の融合が凄いなあと思い、感動してしまいました。初めてライブ会場に足を運んだのは、Aqoursのセカンドライブです。現地の空気感を味わい、ますます魅了されてしまいましたね。ライブビューイングでは数百キロ離れている声優さんが目の前にいるなんて、それだけでも感動じゃないですか。

沼津駅前の沼津仲見世商店街は垂れ幕からマンホールまで『ラブライブ!サンシャイン!!』尽くし。写真=山内貴範
アニメに登場する風景は沼津の至るところにある。写真=山内貴範

“推し”がいる生活は楽しい

――お話を伺ってると、とんこつさんの毎日が凄く充実しているのがわかります。友人もでき、旅行もでき、美食も堪能されています。私の友人で「旅行が趣味」と言っている人よりも、はるかに旅行されているように思います。

とんこつ:すでに3月末までの予定が埋まりつつあって、今はLiella!のツアーを追っかけたり、声優さん単独のライブにも行くので、ほぼ毎週どこかに出かけています。最近はライブを理由に地方に行き、その土地ならではの食事も楽しむようになりました。

――推しがいる生活の醍醐味とは、何でしょうか。

とんこつ:一言でいえば、生き甲斐を得られることでしょうか。基本的に会社の仕事って理不尽なこともあって、決して楽しいことばっかりじゃないですよね。ところが、休日にライブや聖地巡礼の予定があると、辛い時もその日まで頑張ろうと思えるし、帰ってきてからも次のライブのためにお金を稼いで頑張ろうと思えます。声優さんも日々SNSを更新してくれるので、仕事の休憩時間にスマホを開いて推しの画像が上がっていると、「残りの時間も頑張るか!」と前向きな気持ちになれるのです。

――素晴らしいですね。とんこつさんにとっての、『ラブライブ!』の存在の大きさが実感できます。

とんこつ:『ラブライブ!』にはまっていなかったら、今頃死んでいたんじゃないかと思います(笑)。作品をきっかけにたくさんの出会いがあり、視野も広がりました。ただ、『ラブライブ!』も新作がどんどん制作され、そのたびに推しが増えていくわけです。心はホクホクなんだけれど、財布の中は凄く寒いな……というのが、最近の悩みの種です(笑)

『ラブライブ!』シリーズは個性豊かなキャラクターが魅力で、きっと“推し”が見つかるはず。写真は秋葉原駅のアトレ。写真=山内貴範

――最後に、『ラブライブ!』シリーズのキャラクターの推しを教えてください。

とんこつ:無印では小泉花陽ちゃん。『サンシャイン!!』では、国木田花丸ちゃんと黒澤ダイヤさん。ダイヤさんはしっかり系のキャラなんですが、個人回では彼女の弱い部分が見れて、グッときました。『虹ヶ咲』では上原歩夢ちゃん。『スーパースター!!』では平安名すみれちゃんと、米女メイちゃんですね。

――ちなみに、私の推しは無印ではにこにー、『サンシャイン!!』ではヨハネ、『虹ヶ咲』では朝香果林、『スーパースター!!』ではクゥクゥちゃんです。ラブライバーのみなさんとお話をすると、それぞれ推しが異なるのが面白いですね。今回はどうもありがとうございました。

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