井上雄彦監督作品『THE FIRST SLAM DUNK』から考える 「漫画家が映画を撮ること」と、その可能性

『スラダン』から考える「漫画家が映画を撮ること」

漫画家・井上雄彦の新たな挑戦に期待

 さて、こうして見ると、一口に「漫画家にして映画監督」といってもその形は様々だが、今回の『THE FIRST SLAM DUNK』における井上雄彦に近いのは、『AKIRA』の大友克洋くらいしかいない、ということがわかるだろう(両者に違いがあるとすれば、『AKIRA』は原作が連載中に映画化されたが、『THE FIRST SLAM DUNK』は連載終了から四半世紀経っての映画化である、という点だろうか)。

 いずれにせよ、(当たり前といえば当たり前の話だが)『SLAM DUNK』のキャラクターとストーリーを誰よりも理解しているのは、原作者である井上雄彦だ。そして、“挑戦すること”こそが、かの作品を貫く最大のテーマであったと私は考えている。漫画家・井上雄彦の新たな挑戦を心から応援したいと思う。

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