【ライトノベル最新動向】数学、キャンプと合体したラブコメ、古典的名作新装版など盛りだくさん 10月発売ラノベを徹底解説

10月発売ラノベを徹底解説

 二丸修一の『幼なじみが絶対に負けないラブコメ10』(電撃文庫)が10月7日に出て、三河ごーすと『友達の妹が俺にだけウザい10』(GA文庫)も10月15日に刊行と、人気ラブコメのシリーズ最新刊が続々登場する10月のライトノベル。他にも10月18日発売の雨森たきび『負けヒロインが多すぎる!4』(ガガガ文庫)に10月20日発売の氷高悠『【朗報】俺の許嫁になった地味子、家では可愛いしかない。6』(ファンタジア文庫)と、ラブコメのシリーズ物が並んで恋に恋する読者の心を刺激する。

 新しく始まるシリーズもあって、ラブコメにプラスアルファの要素を乗せて目新しさを感じさせようとしていて、どんな内容なのかと中身を確かめてみたくなる。例えば、10月3日発売の暁社夕帆『君と紡ぐソネット ~黄昏の数学少女~』(講談社ラノベ文庫)は、ラブコメと数学を合体させた作品だ。

 理系志望なのに数学が苦手という高校3年生の関数馬。クラスメイトの有理に憧れていたが、彼女は「数学の女王」と呼ばれるほどの才媛で、自分より数学ができる人としか付き合わないと言われていた。もう神頼みしかないと訪れた神社で数馬は天才中学生の環と出会い、数学を習い始める。藏丸竜彦の『数学ゴールデン』や絹田村子の『数字であそぼ。』といった漫画で進む数学エンタメの波がラノベにも来るのか?

 『ゆるキャン△』で話題のキャンプとラブコメのミックスとなっていそうなのが、10月15日発売の蒼機純『週末同じテント、先輩が近すぎて今夜も寝れない。』(GA文庫)。家族とのキャンプに嫌々参加したインドア派の黒山香月に「それはキャンプに対する冒涜よ?」と絡んできた美少女は、近寄りがたい存在として有名な四海道文香先輩だった。週末ごとにキャンプに行くようになった2人から学べるのはキャンプのやり方か、それとも恋の方法か。答えは読んで確かめよう。

 これはコメディなのか、それともサスペンスなのか。『幼なじみが絶対に負けないラブコメ』の二丸修一が、シリーズ最新刊と同じ10月7日に出す『呪われて、純愛。』(電撃文庫)は、タイトルからしてなかなかに不穏。記憶喪失の湖西廻の前に現れた清楚な雰囲気の丹沢白雪が、自分は廻の恋人だったと訴えたと思ったら、魔性の魅力を放つ才川魔子という美少女も、「許せない」と言って廻の唇を奪う。どちらが本当の恋人なのか。スリリングな展開を楽しめそうだ。

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