一見魅力的な少女のイラスト、プロの添削でなぜより美しく? ポイントは“顔と体のバランス”にあり
元週刊少年漫画誌の連載作家・ペガサスハイド氏が自身のYouTubeチャンネルで「【イラスト添削89】顔と体のバランス、 一見上手なイラストもプロが見れば…?」と題した動画を更新。その内容を受け、視聴者からは「めちゃくちゃ上手くなってる。目の向いている位置だけでこんなにも変わるんですね。驚き」などの反響が寄せられている。
普段は、視聴者から寄せられた一見上手な漫画やイラストをプロの目線で細かく添削しているペガサスハイド氏。解説のわかりやすさとともに、あくまで本人の長所を生かすアドバイスが心地よく、自分では絵を描かない人も楽しく視聴できる。チャンネル登録者数は15万人を超える。
今回は「匿名希望さん」から寄せられた体操服を着用した女の子のイラストを添削することに。キャラクターの設定は「名前:小林綾子(15歳 女性)、性格:明るい」。まずこのイラストを受け、ペガサス氏は「お尻だけで女の子だということがわかります。こういうのって実は簡単には表現できないんですよ」と話す。それから「写真などをちゃんと見て描いていると思う。そこはすごく良いなと思いました」と明かした。総じて“魅力的な女性が描かれている”と絶賛。
ならばどこを手直しすればいいのかーー? まずハイド氏は「目がどこを向いているのかわからない」と指摘。その上で、小林綾子がしっかりと後ろを振り返っていることを強調するべく、目の向きを大きく変更した。
さらに、顔と体のバランスを整えることに。ハイド氏は首とももの太さがあまりにも異なるため“アンバランスだ”と指摘。ペガサス氏は「キャラクターに対して愛情がないと思ってしまいました。性格も“明るい”と書いてあったけど、絵を受けてそんな風には見えなかった。そして恐らく首を描いた後、すでに首のことを忘れてしまっている。だからこういうことになるんだよね。そういうところから、あんまり考えて描いてないと捉えてしまった」と続けた。
確かにハイド氏の添削後のイラストは視線がどこに向いているのかが明確で、顔と体のバランスもまったく違和感がない。キャラクターの個性を活かしたまま、より魅力的な小林綾子が誕生したように感じる。
最後に、人間の体を美しく描くために「背骨が通っていることや、関節の動きをよく見てみましょう」とまとめたペガサスハイド氏。読者に違和感を感じさせないためにも、そういった細かな知識は漫画家にとって必要となってくるだろう。そういったことを踏まえ、このイラストのビフォーアフターを見比べてみると、プロのテクニックのすごさを感じることができるはずだ。気になる人はぜひ動画をチェックしてみよう。