バトル漫画はどうすれば面白くなるのか? プロ漫画家の添削で一見上手な作品が激変

 インターネットを当たり前に利用するようになった今の時代、さまざまなアプリやウェブサービスを使って、漫画やイラストを発表するクリエイターが増えている。そんな中、YouTubeで「漫画家志望者は絶対観ておけ! プロの週刊少年漫画家がデビューのコツを教えます」と題した動画が公開された。

#40 漫画家志望者は絶対観ておけ! プロの週刊少年漫画家がデビューのコツを教えます〜 少年バトル漫画の添削

 動画を手がけるのは元週刊少年漫画誌の連載作家·ペガサスハイド氏。同氏が運営するYouTubeチャンネル「【 Hyde Channel 】元週刊少年漫画家ペガサスハイド」の動画の多くは、視聴者から寄せられた一見上手な漫画やイラストについて、プロの目線で細かく添削するというもの。解説のわかりやすさとともに、あくまで本人の長所を生かしアドバイスが心地よく、自分では絵を描かない人も楽しく視聴できるのも、大きな魅力だ。チャンネル登録者数は15万人を超える。

 今回の動画でペガサスハイド氏が行ったのは、「少年バトル漫画の添削」だ。元原稿の作者は「myharuさん」。採用した理由は「少年漫画らしい」「主役と敵がはっきりとわかりやすい」からだという。

 ペガサスハイド氏は1月9日に公開された「#39 一見上手な漫画もプロが見れば? アーティスティックな漫画の添削」と題した動画でも「読者は1ページあたり2秒程度しか時間をかけないから、瞬間的に何が起きているのかを、しっかりとわからせないといけない」と伝えていたが、今回も「パッと見て、どんな状況かを読者に理解させないといけない。このイラストはそれができている。それが素晴らしいと思いました」と語った。

 それから「もっと良いと思ったところは、敵(左)が主人公(右)よりも強そうに描けているところ。これなかなかできないんです。読者が熱くなるポイントは“もしかしたら、この敵には勝てないんじゃないか……”と思わせること。この敵は明らかに主人公よりも筋肉ムキムキで大きい。その演出ができているんですよね」と続けた。

 その上でペガサスハイド氏が添削を始めると、myharuさんが創造した敵キャラクター「千人殺しの大巨人 マウンテン・ガイラス」の巨大さがより強調されるように、主人公「風の狩人 皇 瞬斗」を目の前に立たせた。「漫画っていうのは大げさに描くくらいがちょうど良いんです。子供でも老人が見ても“この人はデカイ”と瞬間的にわからせてあげる必要があるんです」とペガサスハイド氏。

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