一見上手な少年漫画の“主人公”、プロの添削でどう変化? ポイントは「目」の描き方にあり
「人気の少年漫画誌で連載を行う」というのは、プロ漫画家を目指す人にとって大きな夢だろう。そこで人気漫画家になることができれば、多くの少年少女に夢を与え、その影響力は後世にも及ぶ。例えば、鳥山明による『DRAGON BALL(ドラゴンボール)』は1980年代に始まった作品にも関わらず、いまだ多くの子どもたちに愛される作品だ。その中でも主人公の孫悟空は、日本人なら大半がすぐ頭に思い浮かぶキャラクターだろう。
そんな魅力的なキャラクターを生み出すにはどんな工夫をすればいいか? そんなことのヒントになるような動画が、元週刊少年漫画誌の連載作家・ペガサスハイド氏のYouTubeチャンネルで公開された。同チャンネルの動画の多くは、視聴者から寄せられた一見上手な漫画やイラストについて、プロの目線で細かく添削するというもの。解説のわかりやすさとともに、あくまで本人の長所を生かしアドバイスが心地よく、自分では絵を描かない人も楽しく視聴できるのも、大きな魅力だ。チャンネル登録者数は15万人を超える。
2月26日に公開された「【イラスト添削76】徹底解説! 魅力的に描く方法 、少年漫画の主人公 ~一見上手なイラストもプロ絵師が見れば?」と題した動画では、ハイド氏が“少年誌で活躍したい”と願う漫画家の卵へ、主人公を魅力的に描く秘訣を伝授した。
今回、イラストを投稿した「switchさん」はプロの漫画家を目指しているそう。switchさんのイラストを受け、ハイド氏は「少年漫画らしい絵だよね。これだけで好感が持てたし、実際、上手いと思います。switchさんは“質感を出すのが苦手”と描いてあるけれど、そんなこともないと思う」と絶賛した。
その上で指摘したのは「質感」よりも「主人公の表情に魅力が欠ける」ということ。まず「目が同じ方向に向いていないこと」と説明した。ハイド氏は「少年漫画の主人公は目が命なので、視線の送り方は気をつけてほしい。それと瞼を少し濃く描くことで華やかさは出るんじゃないかな」と語った。