『シティーハンター』はなぜ愛され続けるのか? 時代を超える魅力と新作映画への期待

『シティーハンター』愛される理由

 1985年から1991年にかけて『週刊少年ジャンプ』で連載され、現在も高い人気を誇る北条司原作の『シティーハンター』。4月8日、2019年2月に公開された『劇場版シティーハンター<新宿プライベート・アイズ>』に続く新作映画が制作されることが発表された。TM NETWORKの「Get Wild」を使用した、制作決定スペシャルムービーも公開中だ。

新作「劇場版シティーハンター」制作決定スペシャルムービー2022

 主人公の冴羽獠の声優は、アニメ第1作から担当している神谷明。そのほかのキャストについては、今後発表されるものと見られている。

『シティーハンター』が愛される理由とは?

 なぜ『シティーハンター』がここまで長く愛されているのか。その要因としてまず挙げられるのは、シリアスな大人向けのストーリーでありながら、コメディ要素を織り交ぜた絶妙なバランス感ではないだろうか。警察にはどうすることもできないような「社会の悪」に悩む女性が冴羽獠と槇村香のシティーハンターに「依頼」し、ドタバタ劇を繰り広げながら解決していく内容は、勧善懲悪時代劇のような爽快感があった。

 スッキリするような内容と、獠と女性依頼者の「モッコリ」を含めた男と女のやり取り。その光景に嫉妬を燃やし100トンハンマーなどの武器で妨害する香の行動は、ギャグ漫画のような楽しさがある。

 コメディ要素がありながら、幼少期に飛行機事故に遭い、戦士として生きることでしか命をつなぐことができなかった獠と、兄の槇村秀幸を殺されたうえ、血の繋がったの兄ではないことを知りながら生きる香が暗い過去を乗り越えていく様子や、巨悪との戦いなどシリアスな命のやり取りも描かれている。

 特に冴羽獠とは永遠のライバルであり、友でもある海坊主との関係性や、初代パートナーの槇村秀幸を殺した巨大組織で、育ての親である海原神が率いたユニオンテオーペとの抗争は、シリアスとコメディが融合した『シティーハンター』最大の見せ場だったといえよう。

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