漫画×グラフィティの鮮烈な作風で話題! 『ガチアクタ』が切り拓く、新たな表現と戦い方
“与える”ことで能力を発動させる、新たな戦い方
ダークファンタジーバトルといえば、絶望の淵に立たされた主人公が突然何らかの能力に“目覚め”たり、誰かしらに能力を”授けられる”といった展開も王道的な要素として挙げられる。だが、『ガチアクタ』は自分が“与える”ことで能力を発動させるという新たな戦い方を見せた。
元々、ルドは「長い時間物を大事に扱えばそこに“魂”が宿る」という、育ての親からの教えを信条にゴミを拾って修理販売することで生計を立てていた。「“魂”が宿る」を「生きている」と解釈した彼は、身の回りはもちろん、人がゴミだと切り捨てたものに対しても「生」を見出してきた。そんなルドは「下界」で窮地に立たされた際、自分の身の回りにあるものに命を与え、それらの力を引き出して戦う。
ルドのような能力者のことを「人通者(ギバー)」と呼び、他にも同じ能力を持つ者が登場するが、”与える”ことから始まるという自分起点で発動する能力は、従来のダークファンタジーバトルと比べて珍しい戦い方ではないだろうか。
グラフィティアーティストとタッグを組み実現した新たな漫画表現、そして“与える”ことから始まるという今までのダークファンタジーバトルを覆す革新的な戦い方。表現だけに止まらず、物語の面でも新たな可能性を切り拓いていく作品として、『ガチアクタ』から今後ますます目が離せない。