『テニスの王子様』ブーメランスネイクから『巨人の星』大リーグボール1号まで スポーツ漫画の「神業」4選
許斐剛の『テニスの王子様』、古舘春一の『ハイキュー!!』、高橋陽一の『キャプテン翼』、梶原一騎の『巨人の星』など、それぞれのスタイルでファンを楽しませてきた、名作スポーツ漫画。そんな作品の中で大きな見どころとなっていたのは、魔球や必殺シュートなどの「神業」だ。生身の人間には到底、再現できない技に思えるが、挑戦している人はたくさんいる。本稿では、そんな漫画発の神業を紹介していきたい。
『テニスの王子様』ブーメランスネイク
許斐剛原作で『週刊少年ジャンプ』に連載されたテニス漫画「テニスの王子様」。そのなかで海堂薫が得意としたのが、ブーメランスネイクである。これは横回転をかけてコート外から大きな弧を描いて相手コートに入れるという芸当である。漫画のように急カーブを描く軌道は難しいが、複数のプロテニスプレーヤーが似た形で再現させている。
『テニスの王子様』を愛読していたという錦織圭選手も、ブーメランスネイクに似たショットを放ったことがある。
『ハイキュー!!』変人速攻
高校バレーボールを題材にした人気漫画『ハイキュー』。そのなかで披露されたのが、「変人速攻」である。セッターの影山飛雄が日向翔陽の動きを読み切り、ヒットしやすいポイントに超高速でトスを上げ、日向は目をつむり自分の感覚だけでボールの位置を予測し、素早くスパイクを放つというコンビネーションプレー。サインや合図などがなく、2人の呼吸だけで打つという神業だ。
この変人速攻はYouTube上でVリーガーが再現に挑戦。目をつむってスパイクを放つ選手へ放つトスのタイミングが難しく苦戦していたが、しっかり成功させていた。
『キャプテン翼』スカイラブハリケーン
高橋洋一原作で世界的人気を持つサッカー漫画『キャプテン翼』。このなかで最もアクロバティックな技として知られるのが、立花兄弟が見せた「スカイラブハリケーン」である。スカイラブハリケーンは空中に上がったボールに対し1人がグラウンドに寝て発射台となり、もう一方が足の裏に乗って高く飛び上がり、空中の高いところでシュートを放つというもの。ハリケーンに加え、次藤洋が台となり、立花兄弟が空中でツインシュートを打つ「スカイラブツインシュート」もあった。
現実の試合での再現は到底不可能で、そもそも反則行為になってしまうが、海外サッカーを経験した三人組のYouTuber「LISEM CHANNEL」が再現に挑戦。人間が台になってヘディングシュートを放つ荒業を成功させていた。